【ワシントン=坂本一之】レビット米大統領報道官は28日の記者会見で、ロシア軍がウクライナの首都キーウなどを大規模攻撃したことに関し、トランプ米大統領が「快く思っていない」と述べ、不満を示していることを明らかにした。トランプ政権は同日、ウクライナにロシア領への攻撃が可能な「拡張射程攻撃弾(ERAM)」など計8億2500万ドル(約1200億円)相当の武器売却を承認したと発表した。
【写真】ロシア軍の攻撃により破壊された建物で活動する消防関係者
レビット氏は会見で、ウクライナ軍がロシアの製油所を攻撃していることにも言及し、両軍の戦闘を「トランプ氏が引き続き注視している」と指摘。トランプ氏が和平に向けた露ウクライナ首脳会談の仲介をしているにもかかわらず戦闘が続く状況を踏まえ、「両国は戦争を終わらせる用意がないようだ」と批判した。
トランプ政権のケロッグ米特使(ウクライナ担当)はSNSで、ロシアの大規模攻撃に関し「とんでもない攻撃で、トランプ氏が追求する和平を脅かしている」と強く非難した。
トランプ氏は、プーチン露大統領がウクライナのゼレンスキー大統領との会談調整を進めないことにいらだちを強めている。プーチン氏が和平に応じない場合は経済制裁に踏み切ることを示唆して圧力をかけるが、プーチン氏の動きは鈍く、露軍のウクライナ攻撃が続いている。
こうした中、トランプ政権は28日、空中発射型のミサイルである拡張射程攻撃弾3350発のウクライナ売却を承認し、売却計画を議会に通知した。
米メディアによると、拡張射程攻撃弾は約240~450キロの射程があり、ロシア領内への攻撃も可能。プーチン氏が嫌がる兵器を供与して和平に向けた圧力をかけた。