元プロ野球選手でタレントの長嶋一茂氏(59)が、テレビ番組で自身が企画した巨人OBとの飲み会について詳細を語った。最近「最期は笑ってたい」と考えるようになったという一茂氏は、純粋に笑える相手として、野球時代の仲間との集まりを思い立ったという。6月13日放送のテレビ朝日系「ザワつく!金曜日」の中で、その知られざるエピソードが明かされた。
仲間集めの経緯と意外な人選
一茂氏が、気兼ねなく少人数で楽しく飲める相手として、最初に連絡したのは元木大介氏だった。共に笑える相手は誰かを考えた際、二人が同時に名前を挙げたのが、ユーモラスなキャラクターで知られる先輩、槙原寛己氏と定岡正二氏だった。この3人に元木氏を加えた少人数での巨人OB飲み会を企画したという。
定岡氏の参加を巡る「定吉」エピソード
集まりは都内の沖縄料理店で行われたが、一茂氏によると、定岡氏はかなり人見知りで、参加を渋ることもある性格だという。「お店どこ?メンバーは?」など、事前にかなり確認してくるタイプで、来るか来ないか当日まで分からないことさえあるそうだ。そんな定岡氏と一茂氏の橋渡し役を、槙原氏が買って出てくれたことで、今回の飲み会が実現した。一茂氏は、自身が小学生の頃に定岡氏が巨人に入団して以来、父・長嶋茂雄氏のホームパーティーなどで顔見知りだったと明かし、当時から親しみを込めて「定吉」と呼んでいたというエピソードも披露し、笑いを誘った。
巨人OBとの交流について語る長嶋一茂氏
定岡氏が参加を決めた意外な理由
フットワークが必ずしも軽いとは言えない定岡氏が、なぜ今回参加してくれたのか。その理由が一茂氏は気になっていたという。直接本人に「何で定さん来たんですか?」と尋ねたところ、返ってきた答えは意外なものだった。定岡氏は迷うことなく「支払いがマキ(槙原)さんって決まっているから俺は来たんだ」と、実に正直な理由を明かしたという。
野球界の慣習と深まる絆
この定岡氏の発言に関連し、一茂氏は野球界におけるある慣習について語った。野球界では一般的に、年俸や年収に関係なく、その場にいるメンバーの中で一番年長者が支払いを担当するという暗黙のルールがあるそうだ。本来であれば、このメンバーの中では最年長の定岡氏が支払う立場となるはずだったが、今回は槙原氏が支払いを請け負うことを約束したため、定岡氏も安心して参加を決めた形だと説明した。会の中では「あの時ああだったね、こうだったね」といった昔話から、定岡氏の引退理由に迫る場面まであったそうだが、詳細は追及されても「言えない」とはぐらかされたという。ユーモア溢れるやり取りと、野球界特有の慣習が垣間見える、仲間との絆を再確認する貴重な時間となったようだ。