全米で「ノー・キングス」大規模デモ、トランプ氏の軍事パレードに抗議

【ニューヨーク、ロサンゼルス、ワシントン共同】首都ワシントンでの軍事パレード実施に合わせて、14日には全米各地でドナルド・トランプ大統領に抗議する大規模なデモが行われました。この抗議活動は「ノー・キングス(王はいらない)」をスローガンに掲げ、米メディアによると開催地は約2千カ所、参加者は数百万人に上ったと報じられています。これは1月の第2次政権発足後、最大規模の抗議デモとなりました。

ワシントン、ホワイトハウス付近でのトランプ大統領抗議デモの様子ワシントン、ホワイトハウス付近でのトランプ大統領抗議デモの様子

デモには、高齢者や若者、移民、性的少数者(LGBTQ)など、多様な背景を持つ人々が参加し、それぞれの声を上げました。一部の地域では、デモ隊と警察との間で小競り合いが発生し、数名が拘束される事態も報告されています。

アトランタのデモで「ノー・キングス(王はいらない)」のプラカードを掲げる参加者アトランタのデモで「ノー・キングス(王はいらない)」のプラカードを掲げる参加者

東部ニューヨークの中心部マンハッタンでは、雨が降る悪天候の中、数万人以上が集結しました。参加者たちは自作の看板などを手に、トランプ氏の誕生日に合わせた軍事パレードの開催を「独裁者のようだ」「税金の無駄遣いだ」などと強く非難しました。参加したイェセニア・ソダンさん(27)は、「トランプ氏の自己満足を満たすためだけに金の無駄遣いだ」と憤りをあらわにしました。

ニューヨークのデモで「ノー・キングス」を訴えるスーザン・サランドンさんら参加者ニューヨークのデモで「ノー・キングス」を訴えるスーザン・サランドンさんら参加者

不法移民の摘発に対する抗議デモが続いている西部ロサンゼルスでも、多くの警察官が厳重に警戒する中、数万人が集まりました。メキシコ系移民で3人の息子と共にデモに参加したバルデマル・アルバレズさん(51)は、「移民は社会に貢献するためにここに来ている」と訴え、移民コミュニティへの理解を求めました。

サンフランシスコの砂浜で人文字により「ノー・キングス」と抗議を示す人々サンフランシスコの砂浜で人文字により「ノー・キングス」と抗議を示す人々

今回の全米規模のデモは、トランプ政権に対する広範な不満と、特に軍事パレードのような権威主義的なイベントへの反発を示すものとなりました。多様な人々が一致して声を上げたこの動きは、今後の政治情勢にも影響を与える可能性があります。

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