小泉進次郎農林水産相は17日の記者会見で、コメの流通実態の把握を強化するため、コメの出荷や販売を担う約7万の事業者に対し、在庫などに関する報告を求める方針を示した。これに加え、小売業者や中食・外食業者からも取引状況などに関する聞き取りも実施。流通構造の全容把握を進めて価格安定化を図る。
こうした大規模な調査は初めてで、小泉氏は「前例のない取り組み。流通全体の解明に本気だという明確なメッセージにしたい」と強調。かねてから「複雑怪奇」と指摘してきたコメの流通構造の解明を急ぐ。7月下旬に結果をとりまとめたい考えだ。
これまで大規模な集荷業者や卸売事業者を中心にコメの在庫を調査してきた。約7万の事業者には、コメを年間20トン以上扱う米穀店なども含まれる。
調査では6月末現在の集荷、仕入れ、販売、在庫の報告を求める。大手の集荷、卸売業者を中心に、報告内容と台帳を突き合わせる訪問調査も行う。報告に問題があれば、立ち入り検査や罰則も検討する。
小売業者や外食業者については、事前にヒアリングを実施した上で調査に取り掛かる。