タレントの渡邊センス氏(41)が、写真週刊誌「フライデー」発行元の講談社に対し損害賠償などを求めた裁判の第7回弁論準備が19日に行われました。オンライン非公開で約20分で終了し、次回9月に東京地裁で渡邊氏ら当事者が出廷し、尋問が実施される予定です。約1年3カ月ぶりに裁判が法廷に戻ります。
講談社との名誉毀損裁判を進める渡邊センス氏(2024年9月撮影)
最新の裁判準備と双方の主張
この日の弁論準備へ向け、講談社側は担当編集者の陳述書を提出し、情報提供した女性の証言の信用性を主張しました。陳述書では、女性の証言内容が「エピソード、登場人物、発言内容など極めて詳細かつ具体的で迫力があり、不自然な部分はなく、作り話のような様子は一切なかった」と強調。女性が情報提供に踏み切った理由として、他メディアで報じられたダウンタウン松本人志氏の性的行為強要疑惑に触れ、自身の参加経験(事前に渡邊氏から性的な行為を受け入れられるかの確認があった)を踏まえ、「他の飲み会で強要があったのは疑わしい」として、松本氏や他の参加者を擁護する意図があったと明かされました。
これに対し、渡邊氏側は、フライデーの取材に応じた女性が酒席参加前に渡邊氏と飲食店で合流したという点の矛盾などを指摘しました。渡邊氏は当時仕事のため、事前に合流する時間はなかったと主張し、女性の一連の証言全体の信用性に疑問を投げかけました。
裁判の背景と今後の見通し
今回の名誉毀損裁判は、ダウンタウン松本人志氏(61)が前年末に「週刊文春」に性的行為強要疑惑を報じられたことを発端としています。その関連報道として、「フライデー」が2018年に実施された松本氏と渡邊氏らの酒席に参加した女性への対応に関する記事を掲載。これに対し、渡邊氏が名誉毀損などを訴えたものです。
なお、松本氏も「週刊文春」に対し名誉毀損で発行元の文藝春秋らに5億5000万円の損害賠償などを求める訴訟を起こしていましたが、2024年11月8日に双方合意のうえで終結が発表されています。しかし、渡邊氏の裁判はその後も継続されています。
法廷での尋問へ向け、講談社側は取材に応じた女性に対し、証言台に立つよう求めたことも明らかにしています。1年以上かけて行われた弁論準備手続きを経て、9月の法廷では、当事者たちや証人からどのような事実や主張が語られるのか注目されます。関係者の間では、「年内にも判決が出るのではないか」との見方もあります。
結論
第7回弁論準備手続きを終え、渡邊センス氏と講談社間の裁判は、いよいよ9月に当事者尋問が実施される法廷での審理へと移ります。これまでの準備期間を経て、双方の主張の核心や証言の信用性が、法廷の場で直接問われることになります。注目が集まるこの渡邊センス フライデー 裁判の今後の展開が待たれます。