昨年夏に難病「ギラン・バレー症候群」を発症したことを公表した俳優の小堀正博が19日、自身のインスタグラムを更新し、37歳の誕生日を迎えたことを報告した。闘病とリハビリ、そして回復への道のりについて赤裸々に綴り、多くの人への感謝を示した。
小堀氏は「小堀正博、本日誕生日を迎え無事レベル37に進化しました」と報告。「昨年の誕生日は病院で過ごすという、生まれた日以来の体験」だったと振り返り、「今年は無事自宅で迎えられて良かったです」と安堵の思いを記した。
俳優・小堀正博氏のインスタグラム投稿より。37歳の誕生日を報告し、ギラン・バレー症候群からの回復について綴った写真
1年前からの劇的な変化:歩行、握力、仕事
1年前の誕生日時点の状況を詳細に明かした。「ようやく僕は階段の昇降を4段出来るようになっていた。1日の歩行距離は杖で合計180メートル、歩行器で180メートル。握力は右が10kgで左が8kgだった。まだ仕事も再開出来ていなかった」と、当時の厳しい状況を説明。
それが現在では、「マンションで10階以上の階段を昇れ、1日トータル12000歩で8キロは歩ける」までに回復。握力も先週のリハビリでは右37.5kg、左33.5kgと大幅に向上したという。仕事についても、「役者としても時代劇でも違和感なく演じることが出来、家庭教師としても1日MAX8件はこなせるように」なったと報告し、「1年前からは想像も出来ない未来を過ごせてる」と喜びを滲ませた。
回復の道のりで見えた壁と心の持ち方
全身の回復が進む中で、特に苦労したのが左足首から先の動きだった。「思っているより回復しないし、これから一生動かないままならどうしよう、と焦る気持ちもあった」と、不安や葛藤があったことを率直に語った。右足首が数日間で動き出したのに対し、左足首の回復は遅々として進まなかったという。
しかし、その困難な状況でも「他の人に何と言われようと、自分だけは自分は必ず治る、元に戻れると信じて毎日頑張ろうと気持ちを保つようにした」と、自らを奮い立たせた。「その左足首も、今では動くように」なったと報告し、少しずつではあるが着実に回復している現状を伝えた。回復の要因の一つとして、ロードバイクに乗ることで足首のバランス感覚や筋力がついてきたことを挙げた。
支えへの感謝と社会への貢献への抱負
「36歳も本当に沢山の方に支えて頂いた」と、周囲への深い感謝を表明。仕事への復帰も、応援してくれるファン、待っていてくれた家庭教師の生徒家族、そして新たに依頼をくれた家庭のおかげであり、「まさか今年過去最高の人数を受け持てるとは思ってなかった」と、想定以上の活動ができていることに驚きと感謝を示した。
さらに、自身のギラン・バレー症候群の経験について、講演や取材、テレビ出演の機会を得られたことにも言及。「沢山の方に応援して頂けていることを実感する。皆様のおかげでこうして回復して、バリバリ頑張れてる」と、改めて支えの大きさを強調した。
37歳の抱負として、「しっかり命あることに感謝して、支えて下さる皆様への感謝を持って、社会の役に立てる1年にしたい」と語った小堀氏。「37歳の小堀正博もどうぞ応援してやって下さい。フォローやいいねやコメント、とても勇気付けられています。僕も人に勇気を与える存在になれるよう、日々精進」と決意を新たにした。
小堀正博氏は、NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」「マッサン」など多数の有名作品に出演する実力派俳優。昨年3月に救急搬送された後、ギラン・バレー症候群と診断され、一時は寝たきり状態となり4カ月半入院した。今年2月にはNHKドラマで俳優として復帰。現在は自身の経験を積極的に発信し、同じ病気と闘う人々やその家族にも希望を与えている。