脚本家で映画監督の三谷幸喜氏が21日放送のTBS系「情報7daysニュースキャスター」に出演。番組では、三谷氏が脚本・監督を務めたWOWOWドラマ「おい、太宰」の完成披露試写会に俳優の田中圭が出席したニュースを取り上げた。この試写会は、田中にとって一部週刊誌による報道後初めて公の場に姿を見せた場となり、注目を集めた。
完成披露試写会での田中の様子
田中はこのイベントで、共演者や三谷氏とともに登壇し、報道について直接言及はしなかったものの、深々と頭を下げる場面もあったと報じられている。イベントには多くの取材陣が集まり、その一挙手一投足が注目されていた。
田中圭が深々とお辞儀する隣で、三谷幸喜氏が微妙な表情を浮かべ、小池栄子氏が笑いをこらえている様子
三谷氏「迷惑こうむってる」と苦言
番組内で今週の注目ニュースについて聞かれた三谷氏は、自ら「田中圭さんの話をしますよ」と切り出した。昨年秋に制作したという自身の監督・脚本ドラマ「おい、太宰」について触れ、「みんなで苦労して作った作品が、やっとみなさんに見ていただけるとなった時に、なんかミソがついた」と、田中の置かれた状況が作品に影響を与えていることへの率直な心境を吐露した。「何が実際あったのかは分かんないけど、彼のわきが甘いのは確かなわけで」と述べ、田中側の対応や姿勢に苦言を呈した。
「怒ってる!」独自の怒り論を展開
安住紳一郎アナウンサーが、報道された疑惑については双方が否定していることを説明する場面もあった。それに対し三谷氏は、「ある意味、僕は怒ってる!」と声を上げ、自身の「怒り」について持論を展開した。「僕は怒っていいけど、迷惑をこうむっていない人たちも憤(いきどお)ってるのはよく分かんない。僕はすごく迷惑こうむってる」と述べ、自身が直接的に影響を受けた立場であるため怒るのは当然だという独特な主張を展開し、スタジオの笑いを誘った。
田中からの謝罪、そして三谷氏のメッセージ
田中からは、今回の件について直接「すみませんでした」と謝罪があったことも三谷氏によって明かされた。しかし、三谷氏は続けて「こういうこと言うと、また擁護(ようご)してるとか言われるから」と、世間の反応を意識した前置きをしつつ、最後にカメラに向かってメッセージを送った。それは、「僕は怒ってる!もう怒ってないけど、怒ってたんです!」という、いかにも三谷節とも言える複雑でユーモラスな言い回しであり、視聴者に強い印象を残した。
今回の三谷氏の一連の発言は、作品の完成を前にして予期せぬ形で生じた騒動に対する、作り手としての複雑な心境と、自身の「迷惑」の度合いを率直かつユーモラスに表現したものであり、世間の注目を集めるニュースとなった。