批評家の東浩紀氏(54)が23日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、NHKの都議会議員選挙開票速報番組に出演した地域政党「再生の道」代表の石丸伸二氏(42)が放送中に同局へ苦言を呈したことについて私見を述べた。
東浩紀氏の石丸氏への指摘
東氏は、石丸氏がNHKに対して行った批判を取り上げた記事を引用する形で、「もうこの芸風飽きた」と投稿し、石丸氏の発言スタイルに対する見解を示した。さらに別の投稿では、「こういうコミュニケーションが新しく魅力的に見えていたんだから、昨年の世論は狂っていたんだなあと思う」と述べ、石丸氏の言動が以前は支持を集めたものの、現在では異なる評価をしていることを示唆した。東氏の一連の投稿には、「金勘定は得意でも人の心をつかむのが不得意なんだろうな」「言葉尻ひとつでも気にしすぎて、話しが前に行かない印象がある」「言葉狩りだけが取り柄だから」など、石丸氏のコミュニケーションスタイルや選挙結果に関する様々な意見が寄せられた。
石丸氏の都議選挑戦と結果
石丸氏が代表を務める地域政党「再生の道」は、公募で選考した1128人の中から3回の試験を経て最終的に42人を擁立し、東京都議会議員選挙に臨んだ。候補者の選考過程では最終面接をYouTubeで公開するなど、独自の取り組みを行った。政策については各立候補者に委ねるという方針であったが、選挙結果は擁立した全員が落選するという厳しいものとなった。
NHK番組出演時の発言
石丸氏は、NHK「東京都議会議員選挙開票速報2025」に午後11時8分ごろに出演した。その時点で当選確実の候補者がいない状況で手応えを問われた石丸氏は、「昨年の都知事選でもお伝えしたのですが、選挙の結果はあくまで都民の意識が可視化されたもの、それ以上でも以下でもない、という受け止めでした」と述べ、選挙結果に対する冷静な姿勢を示した。
その後、番組側から「都議選の結果を踏まえて参議院選をどう戦うか」と質問された石丸氏は、「今日の夕方のニュースで、NHKが各党が参院選の前哨戦として都議選を捉えているという報道をされましたが、すさまじく違和感を覚えていました」と切り出し、NHKの報道内容に言及した。
東京都議選関連の会見に臨む石丸伸二氏
続けて石丸氏は、「もしその党があるのであれば、どの政党なのか示していただきたいですし、仮に本当にそう言ってたとしても、NHKともあろう局がそのような表現をすべきではないと改めて強く批判をしておきます」と述べ、報道に対する強い批判を展開した。さらに、「その意味で国政は国政、地方議会は全く別物なので、再生の道としても、参院選に向けては個別のテーマを掲げて臨んでいます」と語り、都議選と参院選は異なるものとして戦う意向を示した。
結論
東京都議会議員選挙の開票速報番組に出演した石丸伸二氏がNHKの報道姿勢を批判したことに対し、批評家の東浩紀氏が自身のSNSで「芸風飽きた」と評した一連のやり取りは、選挙後の政治的な発言とその受け止め方について注目を集めている。石丸氏の都議選での結果と、その後のメディアでの発言、そしてそれに対する著名人や世論の反応は、今後の政治動向を探る上で一つの焦点となる可能性がある。
参考文献