バッド・カンパニーのミック・ラルフス氏が死去 伝説のギタリスト、81歳

ロックバンド「バッド・カンパニー」の創設メンバーであるギタリスト、ミック・ラルフス氏が死去した。81歳だった。2016年に脳卒中を患って以降、健康状態が懸念されていたが、現時点で死因は明らかにされていない。

モット・ザ・フープル結成とブレイク

ロック活動は1969年、ミック・ラルフス氏がロックバンド「モット・ザ・フープル」の創設メンバーとして開始。デヴィッド・ボウイがプロデュースした楽曲「すべての若き野郎ども」(1972年)は、彼らのブレイクスルーとなった。

バッド・カンパニーの結成と成功

モット・ザ・フープルを1973年に脱退した後、ラルフス氏はポール・ロジャースらと共に新たなバンド「バッド・カンパニー」を結成した。このバンドでは、「キャント・ゲット・イナフ」といった世界的なヒット曲を生み出し、成功を収めた。

ロックバンド「バッド・カンパニー」のギタリスト、ミック・ラルフス氏ロックバンド「バッド・カンパニー」のギタリスト、ミック・ラルフス氏

その後の活動と表舞台からの引退

バッド・カンパニーはその後も何度か再結成を繰り返し、ラルフス氏も参加した。また、1980年代にはピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモアのツアーにギタリストとして参加するなど、多様な活動を行った。ソロ名義でも3枚のアルバムを発表している。彼は2016年のロンドン公演を最後に、健康上の理由もあり表舞台から離れていた。

関係者からの追悼コメント

ラルフス氏の訃報に接し、共にバッド・カンパニーで活動したポール・ロジャースとドラマーのサイモン・カークは「心が崩れ落ちた」「彼は友人であり、作曲の相棒であり、最高のユーモアを持つギタリストだった」と故人を偲ぶコメントを発表した。また、デフ・レパードのジョー・エリオットも追悼の意を示し、「ミックは私の音楽の旅路において常に寄り添ってくれ、これまで出会った中で最も優しい魂の持ち主の一人だった。今の世界はより貧しい場所になった」と述べている。

ロックの殿堂入り直前に

バッド・カンパニーは、今年の11月に「ロックの殿堂」入りを控えている。ラルフス氏の死去は、この栄誉を受ける直前のタイミングとなった。


出典: よろず〜ニュース / BANG Media International