ブラジル北東部セルジッペ州アレイア・ブランカ市で悲劇的な事件が発生しました。あおり運転に端を発した銃撃により、わずか1歳11カ月の幼い女の子が命を落としました。容疑者は無免許・無許可で飲酒状態だったとみられています。
事件の詳しい経緯
事件は24日早朝、家族連れが伝統的な祭りの帰り道に起きました。一家の乗用車がアレックス・デ・オリヴェイラ・ヌネス容疑者(28歳)の運転するピックアップトラックに対し、道を譲るようクラクションを鳴らしたことがきっかけです。ヌネス容疑者は一度は進路を譲ったものの、直後に一家の車を追跡し、発砲しました。
容疑者の素性、逮捕、供述
発砲したヌネス容疑者は、無免許で銃器所持許可も持たず、飲酒した状態で犯行に及んだとみられています。事件後に現場から逃走しましたが、同日午前9時頃に自宅で身柄を確保され、逮捕されました。取り調べに対し、容疑者は犯行を認め、「運転手を脅かすつもりで発砲しただけで、人を殺す意図はなかった」「車内に子供が乗っていたことは知らなかった」と供述し、殺意を否定しています。事件で使用された車両と銃器はすでに押収されています。
あおり運転の銃撃で犠牲となったライラ・ソフィア・メネゼスちゃん(1歳)の写真
容疑者の前歴と犠牲者
ヌネス容疑者は、2023年に同市内で発生した飲酒絡みの殺人未遂事件でも捜査対象となっており、その際も口論となった相手に向けて発砲したと自白しています。一方、犠牲となったライラ・ソフィア・メネゼスちゃんは1歳11カ月で、まもなく2歳の誕生日を迎えるはずでした。ライラちゃんの母親ヴァレリアさんは、「まさかこんなことが起きるなんて。私たちは誰かに恨まれるようなことも、争いごとに巻き込まれたこともありません。まったく理由の分からない、信じ難い出来事です」と深い悲しみと困惑を語っています。
事件の持つ意味
この悲劇的な事件は、ブラジルにおける銃規制の緩さや、衝動的な暴力行為の危険性を改めて浮き彫りにしました。身勝手なあおり運転が招いた取り返しのつかない結果として、地域社会に大きな衝撃を与えています。
出典: Yahoo!ニュース / G1