国分太一、コンプライアンス違反で無期限活動休止 TOKIOの解散危機に現実味

《この度の件に関しまして関係各所の皆様、応援し続けてくれているファンの皆様に多大なご迷惑をおかけしたことを心よりお詫び申し上げます。長年の活動において自分自身が置かれている立場への自覚不足、考えの甘さや慢心、行動の至らなさが全ての原因です。期限を決めずに全ての活動を休止し、自分を見つめ直させていただきます》

2025年6月20日、株式会社TOKIOはメンバーである国分太一氏(50)の無期限活動休止を発表した。その理由は「複数のコンプライアンス違反」とされている。この発表は、日本の芸能界、特に長年国民的グループとして親しまれてきたTOKIOのファンに大きな衝撃を与えている。

国分太一氏の活動休止は、同日朝に各メディアが報じ、日本テレビが国分氏に関してコンプライアンス上の問題が複数確認されたことを理由に、担当番組の降板を決定したことから明らかになった。同日午後に行われた日テレの福田博之社長による会見では、問題行為の詳細については「プライバシーの保護」を理由に一切明かされなかった。これにより、具体的な違反内容については依然として不明なままである。

コンプライアンス違反により無期限活動休止を発表した国分太一氏コンプライアンス違反により無期限活動休止を発表した国分太一氏

この国分氏の無期限活動休止を受け、SNSプラットフォーム、特にX(旧Twitter)上では、TOKIOの今後の活動を危惧する声が多数あがっている。《最悪TOKIO解散、リーダー引退もありえるよな》《もう実質解散と同じだよね…TOKIO。城島さん松岡さんだけだもんね》《TOKIO再結成がまた遠のいたな》といった投稿が見られ、グループの存続自体が不安視されている状況だ。

TOKIOは1994年に国分氏、城島茂氏(54)、松岡昌宏氏(48)、山口達也氏(53)、長瀬智也氏(46)の5人組ロックバンドとしてデビューし、瞬く間に人気グループとなった。しかし、2018年には山口氏が強制わいせつ容疑で書類送検され(のちに起訴猶予)、旧ジャニーズ事務所との契約が解除となり、グループを脱退した。この山口氏の脱退により、ベースを失ったTOKIOの音楽活動は事実上休止状態となり、それまで24回連続で出場していた「NHK紅白歌合戦」への連続出場記録も途絶えた。当時、山口氏は単独で謝罪会見を開き、「私の席がそこにあるのであれば、またTOKIOとしてやっていけたら」と涙ながらに語ったことが報じられた。

しかし、その約1週間後に山口氏を除くメンバー4人で行われた謝罪会見で、松岡氏は山口氏の会見での発言に対し、「甘ったれたあの意見はどこから出ているのか」と厳しく批判。さらに、「TOKIOに戻りたい、俺にはTOKIOがある、TOKIOに帰る場所がある。もしそういう気持ちが彼のなかにあり、その甘えの根源が僕らTOKIOだったら、そんなTOKIOは一日も早くなくしたほうがいいと思う」と強い口調で述べ、世間の注目を集めた。

その後、2021年にはボーカルを務めていた長瀬氏が事務所を退所し、TOKIOは城島氏、国分氏、松岡氏の3人体制となった。同年、3人は株式会社TOKIOを設立。城島氏が代表取締役社長、国分氏と松岡氏が取締役副社長に就任し、新たなスタートを切った。しかし、この頃から3人はそれぞれバラエティ番組のMC、俳優などソロ活動が中心となり、グループとしての音楽活動は停滞し、事実上の”解散”状態が続いていた。

それでも、会社にTOKIOの名前を残し続けた3人の姿勢に、ファンからはグループとしての再始動を期待する声が多く寄せられていたのも事実だ。実際、今年3月には3人で手掛けたデジタルシングルをリリースするなど、かつての音楽活動再開に向けた動きも少しずつ見せていた矢先だった。

今回の国分氏の問題発生により、待望されていたTOKIOの再始動は絶望的な状況になったと言わざるを得ない。特に、メンバーの中でも松岡氏がTOKIOから離れてしまう可能性さえ指摘されている。松岡氏にとって、TOKIOメンバーの中で一番最初に出会ったのが国分氏だったといい、第一印象は最悪でお互いに「衝突」が絶えなかった時期もあったという。グループ結成後も10年以上にわたる“氷河期”があったことも知られている。しかし、幾多の困難を共に乗り越える中で、近年は国分氏のことを「世の中で一番角が取れた人」と評するなど、深い信頼関係を築いていたとされる。それだけに、今回のコンプライアンス違反による活動休止は、松岡氏にとって計り知れないショックとなっている可能性が高い。山口氏の問題の際に、あれほど辛辣な言葉を投げかけるほど責任感が強い松岡氏だからこそ、今回の事態を重く受け止めていることは想像に難くない。

国分太一氏の無期限活動休止という事態は、ただ一人のメンバーの問題にとどまらず、長年活動してきたTOKIOというグループの存続、そして正式な解散が現実味を帯びてきたことを示唆している。