6月20日、人気グループTOKIOのメンバーである国分太一の無期限活動休止が突如発表された。日本テレビは、複数のコンプライアンス上の問題が発生したとして、出演番組『ザ!鉄腕!DASH!!』の降板を決定したことを明らかにしている。しかし、具体的な問題内容については、発表時点では詳細が伏せられていた。
活動休止発表を受けて日テレ側は記者会見を実施したが、個人のプライバシー保護を理由に、詳細な経緯の説明は避けられた。しかしその後、事態の全容が徐々に報じられ始めている。「スポニチ」や「WEB女性自身」などの報道によると、国分は番組の女性スタッフに対し、セクハラに該当する写真の要求や卑猥な動画をLINEで送信したと伝えられている。さらに、番組スタッフに対する常習的なパワハラまがいの言動といった“裏の顔”も報じられ、芸能界内外に大きな衝撃が広がっている。
騒動の最中、意外な人物が自身の考えを示した。国分の活動休止が発表された翌日である6月21日、元TOKIOメンバーの長瀬智也が自身のInstagramストーリーズを更新。モノクロの近影とともに、「ヤラセだらけの世界に疲れたらレースをおすすめします。そのかわりヤラセだらけの世界に戻れなくなります。ご注意ください。ナガセ」というメッセージを投稿したのだ。
意味深な投稿で話題となった元TOKIO長瀬智也氏
長瀬は2021年にTOKIOを脱退して以降、現在はバイクレースやバンド活動を中心に活動している。国分の活動休止というデリケートなタイミングでの、この“意味深”とも取れる発言に対し、SNSプラットフォームのX(旧Twitter)上では多くの反響が見られた。特に、TOKIOが長年レギュラー出演してきた番組『ザ!鉄腕!DASH!!』をめぐり、過去に視聴者から指摘されてきた数々の“疑惑”を思い出す声が相次いだ。
投稿を見たユーザーからは、《多分にいろんな意味を含んでることは想像に難くないが、これにはDASHがこれまでやってきたことも含まれてるんだろうね》《鉄腕DASHは本当に酷すぎて見なくなった》《鉄腕DASHのヤラセは承知で観てる 住んでる所から遠く離れた畑の管理なんて人気タレントだけでできるわけないし でも福島を応援し続けてくれる番組と思うから感謝はしてる》といったコメントが寄せられている。
1995年に放送が開始され、30年もの長きにわたり人気バラエティ番組として親しまれてきた『ザ!鉄腕!DASH!!』。アイドルらしからぬTOKIOメンバーたちが、農業やサバイバルといった困難な企画に泥臭く取り組む姿勢が多くの視聴者から支持されてきた。しかし、その長い歴史の中では、番組の演出や内容に対して視聴者から不自然さや“疑惑”を指摘されるケースも少なくなかった。
例えば、2023年の放送では、『DASH島』企画において国分らが67cmという巨大なヒラメを比較的容易に釣り上げた際、あまりにも簡単に釣れたことや、魚の見た目から視聴者によって「天然ものではなく養殖ではないか」という疑いの声が殺到したことがあった。魚に関連する騒動は他にもあり、絶滅危惧種であるスナヤツメを元メンバーの山口達也が多摩川で二度にわたって発見した際にも、演出ではないかという憶測が流れたことがある。さらに、毎年1月に放送される恒例企画『ウルトラマンDASH』の駅伝企画においても、並走する列車の速度が意図的に調整されているのではないか、といった疑念が毎年のように噴出している。
これらの指摘はあくまで「疑惑の範疇」を出ないものとされている。しかし、今回国分が活動休止という大きなトラブルに見舞われた直後のタイミングでの長瀬による“ヤラセ”発言は、偶然とは考えにくい、なんらかの意図が込められているのではないかと芸能記者らは感じている。
古巣である番組や、長年共に活動してきたメンバー(特に爽やかなパブリックイメージだった国分)に対する皮肉なのか、それとも別の意味合いがあるのか。長瀬の真意は定かではないが、一連の騒動と時を合わせた発言は、様々な憶測を呼んでいる状況だ。
今回の国分の活動休止とそれにまつわる報道、そして元メンバーである長瀬智也の示唆に富むSNS投稿は、長寿番組の信頼性や、芸能界のコンプライアンス、さらにはメンバー間の関係性といった多方面にわたる波紋を広げている。今後の展開が注視される。