6月25日、31年にわたる活動を続けてきた国民的アイドルグループTOKIOが解散を発表し、日本中に大きな衝撃が走りました。平成を代表するグループの突然の幕引きに、多くのファンが悲しみに包まれています。
国分太一氏のコンプライアンス違反と活動休止
彼らが解散という重い決断を下すに至った直接の発端は、6月20日に明らかになったメンバー国分太一氏の複数のコンプライアンス違反です。この問題を受け、国分氏は無期限での活動休止を発表し、個人で担当していたすべての番組を降板することが決定しました。
株式会社TOKIOによる正式発表
6月25日、株式会社TOKIOの公式サイトには「TOKIO解散に関するお知らせ」と題された声明が掲載されました。この中で、「城島 茂、松岡 昌宏、国分 太一をメンバーとするグループ『TOKIO』は、本日をもって解散することにいたしました」と正式に発表。「このような状態になった以上、グループ『TOKIO』として活動して皆様から再び信頼をいただき、応援いただくことは難しいと判断した」とし、メンバー間で話し合い、活動に区切りをつけることを決断した経緯を説明しました。
アイドルグループTOKIOのリーダー城島茂氏 解散発表に際して
SNSで話題の「鉄腕DASH」5人影絵
このような衝撃的な発表が広がる中、X(旧Twitter)では過去のある映像が再び話題となっています。それは、2021年3月に放送された『ザ!鉄腕!DASH!!』の「TOKIO 全員集合SP!」での一幕です。この回は、当時メンバーだった長瀬智也氏の番組最後の出演回であり、「すべてのメンバーに城島が今伝えたいこと」をテーマにした卒業スペシャルとして企画されました。
当時はすでに山口達也氏が脱退し、メンバーは長瀬氏を含めて4人でした。話題となったのは、リーダーの城島茂氏がメンバー4人をかたどった影絵を作成し、それを軽トラックの光で壁に映し出した際、4人のはずの影絵がなぜか「5人」に見えるという演出が盛り込まれていたことです。この仕掛けに松岡氏をはじめとするメンバー全員が驚きを見せました。城島氏が「TOKIOはいつまでも5人」というメッセージを込めたこの演出は、当時視聴者の感動を呼び、「5人の影絵」「山口くん」「リーダーありがとう」といったワードがトレンド入りするなど大きな反響を呼びました。
過去のシーンがファンを動揺させる
今回の解散発表後、この2021年の映像が改めて掘り起こされ、多くのファンが当時の感動と現在の解散との落差に動揺を隠せずにいます。Xには「影絵で5人に見える演出した時、長瀬君、いいじゃんどうせ5人なんだからって言ってたよね…解散かなしい」「いつかまた5人で音楽を!と願ってたのに」といった、当時の希望や願いと現実のギャップに対する無念の声があふれています。
相次ぐメンバー脱退とリーダー城島茂氏の苦悩
TOKIOはこれまでも様々な困難に直面してきました。2018年には山口達也氏の不祥事による脱退、そして2021年には長瀬智也氏がグループを脱退しました。3人体制となったTOKIOでしたが、城島茂氏が代表取締役社長となり、グループを存続させるために設立したのが株式会社TOKIOでした。
設立当時、城島氏は「5人の時から、いろいろ打ち合わせをしてきて、音楽を作ってきた。それぞれの道に進んでも5人の絆は変わらない」と語るなど、メンバーとの繋がりやグループへの深い愛情を常に示してきました。それだけに、今回の解散はリーダーである城島氏にとって、誰よりも苦渋の決断であったことは想像に難くありません。
結論
度重なるメンバーの離脱を経て、リーダー城島茂氏が守り抜こうとしたグループへの想いは、国分氏のコンプライアンス違反という予期せぬ事態により、形として「TOKIO」グループの継続を断念せざるを得ない結果となりました。多くの人々に愛された国民的グループが、また一つ歴史に幕を下ろした事実は、日本の芸能界において大きな出来事として記憶されるでしょう。