地域政党「再生の道」代表の石丸伸二氏(42)が、吃音症を公表する同党の船本優月氏(33)へのYouTubeチャットでの揶揄に毅然と反論し、大きな反響を呼んでいます。船本氏は後日、自身のSNSで石丸氏への深い感謝を表明しました。
都議選の結果と「再生の道」の状況
先日、6月22日に投開票が行われた東京都議会議員選挙では、小池百合子都知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」が31議席を獲得し、第1党に返り咲きました。一方、石丸氏が代表を務める「再生の道」は42人の候補者を擁立しましたが、全候補者が議席を獲得するには至りませんでした。
再生の道代表として都議選を振り返る石丸伸二氏(2024年6月23日撮影)
YouTube生配信中の出来事と石丸氏の毅然とした対応
話題となっている出来事は、都議選開票翌日の6月23日に経済系YouTubeチャンネル「ReHacQ−リハック−」で行われた生配信中に起こりました。「再生の道どうだった?代表が話します」と題されたこの配信では、石丸氏がジャーナリストや社会学者からの質問に答えながら都議選を振り返りました。
その後、配信には「再生の道」の候補者たちも登場し、自身の選挙戦について語る時間がありました。東京・板橋区から立候補した船本氏が自身の経験を話していた際、一部の視聴者によるチャット欄で船本氏の話し方、特に吃音症による「えっと」といったつなぎ言葉を揶揄したり批判したりするコメントが流れました。「えっと多すぎ」「何回言うんだよ」といった心ない書き込みが見られました。
これを見た石丸氏は、船本氏が吃音症であることを説明し、そうした言葉が話す際に言葉を紡ぐための「工夫」であることを強調しました。その上で、無理解なチャットコメントに対し、「ガタガタうるせぇわ!チャット欄」と強い言葉で一喝しました。さらに石丸氏は、「チャット欄でしか騒げないやつは黙っといてほしいですね。流石にぼくも腹が立ちますよ」と述べ、吃音症のある人への配慮を欠いた批判に憤りを露わにしました。同席していた社会学者の西田亮介氏もチャットの書き込みを「品がない」と批判。プロデューサーの高橋弘樹氏も、吃音症を持ちながら政治の世界に挑戦した船本氏の姿勢を「本当に素敵」だと称賛しました。
船本氏からの感謝の表明
石丸氏が自身の吃音症について説明し、チャット欄での揶揄から守ってくれたことに対し、船本氏は深く感謝しました。船本氏は6月25日に自身のX(旧Twitter)アカウントを更新し、この出来事に言及。石丸氏の対応について、「今思い出しただけでも涙が出てくるくらい感謝しています」と綴り、その時の心境と石丸氏への感謝の気持ちを改めて表明しました。
結論
この一件は、インターネット上のコミュニケーションにおける誹謗中傷や、障害など多様性に対する社会的な理解不足という課題を改めて浮き彫りにしました。同時に、困難を抱える個人を publicly に守ろうとする石丸氏の毅然とした姿勢と、それに対する船本氏からの真摯な感謝の表明は、多くの人々に共感を呼び、オンライン空間でのより建設的で配慮ある対話の重要性を示す出来事となりました。
出典:J-CASTニュース