米の民間輸入2万トンに 1~5月、前年比60倍ペース


米国産米を手に取る客(東京都江東区で)

 民間貿易での米輸入は高額な関税(1キロ341円)がかかるため、これまでの輸入量は限定的だった。ただ、2025年は国産米の価格が急騰し、「関税を払っても輸入米の方が割安」(大手米卸)として、輸入米の引き合いが急増。業務用だけでなく、大手小売りが米国産「カルローズ」を売り出すなど、家庭向けにも広がった。

 5月の輸入量を国別に見ると、米国が最多の7894トンで、台湾が909トン、タイが578トン、ベトナムが500トンと続いた。米国産米だけでなく、台湾産米が5キロ3880円ほどで家庭向けに売られる例が増えている。

 5月までに輸入された米の多くは、政府備蓄米放出が決まる前に注文されたものとみられる。直近は割安な備蓄米の本格販売が始まった。「スーパーで外国産米の売れ行きが悪化してきた」(流通業者)というが、6月以降も、既に注文済みの外国産米を中心に一定量が輸入される見通し。

日本農業新聞



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