元プロボクサーで第40代日本スーパーライト級王者の細川バレンタイン氏(44)が2日、自身のYouTubeチャンネルを更新し、電車内で遭遇したトラブルが警察沙汰に発展した経緯を明かした。「警察沙汰になりました」と題した動画の中で、歯科医院へ向かう途中に発生した一部始終を告白した。
電車トラブルの経緯を説明する細川バレンタイン氏
電車内で遭遇したマナー違反
細川氏が優先席近くに立っていた際、驚くべき光景を目にしたという。一人の男性が優先席の座席に靴を脱いで横たわり、イヤホンで音楽を聴きながら缶チューハイを飲んでいたのだ。これは明らかに電車内でのマナー違反であり、周囲の乗客に迷惑をかける行為だった。
最初声かけと無視
細川氏は、その男性に「お兄さん、すいません」と優しく声をかけた。しかし、男性はこれを完全に無視。細川氏の声に一切反応を示さなかった。
再度の声かけと衝突
無視されたにもかかわらず、細川氏は再度声をかけることを決意した。男性のイヤホンを取り、「お兄さんね、足が痛いのはわかるんだけど、3つも優先席に座られると他の人が座れないから、1つに座ったらいいじゃない」と、他の乗客への配慮を促す言葉を伝えた。
しかし、この言葉が男性を逆上させてしまった。男性は突如激高し、「黙って座っとけバカが」と細川氏に暴言を吐いたという。細川氏自身も「こういう性格だからパーンって。性格的に瞬間湯沸沸器なので」と語るように、この侮辱的な言葉に冷静さを失ってしまった。
決定的な行動:松葉杖の投げ捨て
感情的になった細川氏は、男性が地面に置いていた松葉杖を見てしまった。高田馬場駅に到着した瞬間、細川氏はこの松葉杖をホームに放り投げてしまったことを明かした。これが事態を決定的に悪化させる行動となった。
警察の介入と話し合いの行方
松葉杖を投げ捨てられた男性は「お前やばいことやったぞ。俺は足が悪いんだ。犯罪だ」と叫びながら、その場で警察に電話をかけた。その後、上野駅で駆けつけた警察官と合流し、細川氏、男性、そして警察官を交えた話し合いが行われることになった。
警察に対し、細川氏は自身が男性の松葉杖を高田馬場駅のホームに投げ捨てたことを正直に話した。警察官は細川氏に対し「松葉杖は放り投げちゃだめだよ」と注意したが、今回のケースは犯罪の要件を満たさないため、刑事事件としては立件できないとの見解を示した。
一方で、もし民事事件として争うのであれば、当事者同士で連絡先を交換し、話し合いを継続するよう促されたという。しかし、これに対し男性は「いらない!」と連絡先交換を拒否。結局、当事者間の話し合いはそれ以上進まなかった。
トラブルがもたらした代償と細川氏の思い
細川氏は今回のトラブルで3時間もの時間を拘束されたと語る。自身はすぐに歯科医院に連絡して事情を説明できたが、「普通の会社員の人は言えないよね。普通に生活している人ならできないよね」と、一般の人が同様の状況に遭遇した場合の困難さについて言及した。公共の場でのマナー違反に対する注意が、予期せぬトラブルや時間的損失につながる可能性を示唆し、多くの人が同様の状況で介入しづらい現状への複雑な思いをにじませた。
参考: https://news.yahoo.co.jp/articles/13c05d5e502369b9fc665c1e75bcaad7e8390331