道路にロープ、男性けが 殺人未遂容疑で23歳逮捕 映像に一部始終


【写真まとめ】道路に張られたロープに自転車が引っかかり、転倒する男性

 逮捕容疑は5月31日夜、大阪府羽曳野市の市道(幅員約4・6メートル)に工事現場などで使われる「トラロープ」を張り、自転車で通行中の20代男性を転倒させたとしている。男性は後頭部の打撲など全治約10日間のけがをした。「殺意は認識していない」などと容疑を否認しているという。

 府警刑事特別捜査隊によると、ロープは道路脇にある駐車場の入り口に取り付けられていたものだった。容疑者はロープの一方の端をほどいて駐車場の向かいの金網フェンスに結び直したとみられ、70センチの高さで道路を横切るようにしていた。

 容疑者は近くに隠れて自転車の男性が転倒する様子を見ていたという。周辺の防犯カメラ映像をたどるリレー捜査から容疑者の関与が浮上した。

 現場の市道は生活道路として多くの人が行き来する場所だ。付近の防犯カメラには事件の一部始終が克明に記録されていた。

 5月31日午後9時20分ごろ、松見容疑者とみられる人物が暗闇の中から現れた。駐車場付近の支柱に結ばれていたロープを外して金網に近づいたが、いったんロープを置いて路地裏に歩いて行った。

 1分もたたぬうちに市道に戻って来ると、再びロープを手に持って手際よく金網に結びつけ、また路地裏に向かった。

 映像では人の腰の高さほどの位置にロープが張られているのが確認できる。

 その30秒後だった。北方向から走行してきた自転車がロープに引っかかって転倒。乗っていた20代男性は後頭部や背中を路面に激しく打ちつけた。

 男性は何が起こったか分からない様子で痛がりながら周囲を確認。頭を押さえながら自転車を起こして現場から走り去った。

 この後に市道を通りかかった軽自動車の運転手らがロープに気づき、金網から外す様子も映っていた。

 近くに住む男性(56)は「ここは地元の人が抜け道として利用するので通行量は多い。悪質で、いたずらでは済まされない」と憤った。【斉藤朋恵、大坪菜々美】



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