中国、南太平洋に軍事基地建設の野心なしと主張


【写真】中国の軍事拠点「歓迎しない」 フィジー首相

南太平洋の島国フィジーのシティベニ・ランブカ首相は2日、戦略的競争が続く南太平洋地域に中国が恒久的な軍事拠点を築くことを許すべきではないと警告。

訪問先のオーストラリアの記者クラブで会見し、「中国が来たいと望んだとしても、誰が歓迎するだろうか? フィジーは歓迎しない」「中国もそのことをよく理解していると思う」と語った。

中国大使館は、中国の軍事的野心に関する「虚偽の物語」を流布しているとしてジャーナリストを非難した。

中国大使館の報道官は、「中国の支援はひも付きではない。自国の意思を他国に押し付けることも、空約束をすることもない」とソーシャルメディアに投稿。

「『中国が太平洋に軍事基地を設置している』という主張は虚偽の物語だ」「事実無根で、隠された意図がある」と続けた。

小国や開発途上国、気候変動の脅威にさらされている国が多い南太平洋は、中国と西側諸国の外交戦の舞台となっている。

中国は2022年、ソロモン諸島と秘密裏に安全保障協定を締結した。詳細は公表されていないが、米国とオーストラリアは、中国の恒久的な軍事基地を設置する前兆ではないかと懸念している。

中国はソロモンとキリバスに小規模ながらも目立つ警察部隊を配備。警察官を派遣して現地住民に射撃、暴動鎮圧戦術、武術の訓練を行っている。

在フィジー中国大使館の報道官は、中国が太平洋諸島諸国に「主権放棄」を強制することは決してないと強調。

「中国の太平洋におけるプレゼンスは、軍の駐留や軍事基地の設置ではなく、人々の生活水準を向上させるための道路や橋の建設に重点を置いている」と述べた。

中国は太平洋諸国で、競技場や大統領府、病院、道路の建設に数億ドルを投じてきた。

こうしたチャーム・オフェンシブ(魅力攻勢)はすでに実を結んでいる。

キリバス、ソロモン、ナウルは近年、中国を支持し、台湾との長年にわたる外交関係を断絶した。【翻訳編集】 AFPBB News



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