【エルサレム=福島利之】パレスチナ自治区ガザでの停戦交渉がカタールで再開される中、イスラエル各地で5日夜、ガザに拘束されている人質の解放交渉の妥結を求める大規模なデモが行われた。
エルサレムの首相公邸前では、参加者は「今すぐ帰還を」と叫びながら行進した。中には「(ガザでの)ジェノサイド(集団殺害)をやめろ」と求める集団もいた。人質のエビヤタール・ダビドさん(24)の兄イライさんは「人質全員の解放につながる包括的な合意を結ぶ時だ」と訴えた。
一方、イスラエル軍はガザへの激しい攻撃を続けた。軍の6日の発表によると、過去24時間で130か所を空爆した。ガザの保健当局は6日、80人が死亡したと発表した。軍によると、イスラエルと米国が主導する「ガザ人道財団」(GHF)の最南部ラファの物資配布所で5日、手投げ弾が投げ込まれ、米国人作業員2人が負傷した。イスラエルはイスラム主義組織ハマスの仕業としている。