広告会社の「Birdman」は10日、公式サイトを通じて、元タレント木下優樹菜さんの、いわゆる「タピオカ騒動」を巡り、2社から損害賠償を請求されていた訴訟について和解が成立したことを報告した。この訴訟は、木下さんの芸能活動自粛につながった一連の騒動に端を発するものだった。
訴訟に至った経緯と「タピオカ騒動」の詳細
Birdman社は、和解に至った経緯について詳しく説明している。同社は、アイア株式会社との間で、当時株式会社プラチナムプロダクションに所属していたタレントである藤本優樹菜氏(木下さん)を、ロハス製薬株式会社が製造販売する化粧品の広告に出演させるための広告出演契約を締結していた。また、株式会社プラチナムプロダクションとの間でも同様の契約を締結していた。
木下さんはこの広告出演契約に基づき、ロハス製薬株式会社の展開する化粧品ブランドのイメージモデルに就任し、広告に出演していた。しかし、2019年10月、世間を騒がせた「タピオカ騒動」を引き起こし、結果として芸能活動を自粛する事態となった。
「タピオカ騒動」とは、木下さんが2019年7月に都内にオープンしたタピオカドリンク店を巡り、自身のインスタグラムで実姉の店であるかのように宣伝したことに端を発する。その後、実姉と店側の間で溝が深まり実姉が退職。これに激怒した木下さんが、店長に対しSNSのダイレクトメッセージで「ウチらを怒らせたらどうなるか教えてやろうか?」「いい年こいたばばあ」「事務所総出でやりますね」など、恫喝とも取れるメッセージを送付したとされる。このやり取りが同年10月に関係者によってSNSに公開され、大きな批判を浴びることとなった。この騒動により、木下さんは出演予定だった舞台やイベントを降板し、同年11月には芸能活動の無期限自粛を発表した。
タピオカ騒動の訴訟で和解が成立した元タレント木下優樹菜さん
ロハス製薬株式会社及びアイア株式会社は、本件騒動により自社ブランドのイメージが毀損されたと主張し、藤本優樹菜氏、株式会社プラチナムプロダクション及びBirdman社に対し、イメージ毀損に伴って発生した損害などの賠償を求める訴訟を2021年4月1日付で東京地方裁判所に提起していた。
和解の成立
訴訟提起後、ロハス製薬株式会社及びアイア株式会社は、代理人を通じてBirdman社との間で和解に向けた交渉を継続してきた。この度、裁判所より和解の打診があり、双方での協議の結果、2025年7月10日付で和解に至った。これにより、元タレント木下優樹菜氏のタピオカ騒動に関連する損害賠償訴訟は終結を迎えた。
結論
元タレント木下優樹菜氏の「タピオカ騒動」に端を発する、広告会社Birdman、木下さん、そして所属事務所が訴えられていた損害賠償請求訴訟は、ロハス製薬株式会社及びアイア株式会社との間で和解が成立した。この和解は、長期化していた法廷闘争に終止符を打つものとなる。