NATO開幕、焦点は加盟29カ国が結束示せるか





ロンドンのバッキンガム宮殿で、NATO首脳会議の歓迎式典に参加したトランプ米大統領(左から2人目)と会話を交わす、エリザベス英女王(同4人目)=3日(ゲッティ=共同)

 【ロンドン=板東和正】北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が3日、ロンドンで2日間の日程で開幕した。米政権による加盟各国への国防費支出増の要求やNATOの在り方をめぐる欧州の加盟国間の摩擦が表面化する中、加盟29カ国が今後の結束を示せるかどうかが焦点となる。

 今回の首脳会議は、NATOの創設70周年を記念して最初の本部が置かれた英国で開催。3日夜、ロンドンのバッキンガム宮殿でエリザベス女王による各国首脳の歓迎式典が開かれ、公式に開幕した。4日はロンドン郊外に会場を移し、中国やロシアの脅威への対処などについて協議する。

 NATOのストルテンベルグ事務総長は3日、会議に先立ち、軍事力の増強を進めている中国について「米欧で対処する必要がある」と訴えた。トランプ氏も、「強大化した中国に対処する」と強調した。

 また、米国の負担軽減も主要議題の一つとなる。NATOは米国以外の加盟国の防衛費を国内総生産(GDP)比2%超とする目標を設定している。しかし、ドイツなどが2%に届かない見込みで、トランプ氏は3日、ドイツは「公平な分担をしていない」と批判した。

 また、トランプ氏は同日、ストルテンベルグ事務総長と会談した際、フランスのマクロン大統領がNATOを「脳死状態」と表現したことについて、「とても侮辱的だ」と批判。初日から米欧同盟の亀裂を露呈する形になった。



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