2025年7月18日(金)より、『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』第一章の公開が控えています。ファンは物語のどこまでが描かれるのか大きな期待を寄せていますが、副題が「猗窩座再来」とされ、上弦の鬼である猗窩座(あかざ)が大きく描かれたポスタービジュアルが公開されていることから、猗窩座と炭治郎たちの激しい戦いが主要な内容となることは確実視されています。一方、TVアニメ『鬼滅の刃 柱稽古編』を視聴していた層の間では、回収されていない「伏線」に対する違和感が残っており、これが『無限城編』でどのように扱われるのかが非常に注目されています。
「柱稽古編」第1話に登場した謎の鬼とは?
「柱稽古編」の第1話冒頭では、アニメオリジナルの約5分間にわたる描写が展開されました。このシーンでは、鬼殺隊の柱である不死川実弥(しなずがわ さねみ)と伊黒小芭内(いぐろ おばない)が、女性を連れ去り逃走する一体の鬼を追う様子が描かれました。二人の柱は連携して鬼を追い詰め、さらわれた女性の救出には成功したものの、鬼は廃城の天守閣から飛び降り、不気味な笑みを浮かべながら「無限城」へと消えていきました。このアニメオリジナルの鬼は、その名称も、何のために女性をさらっていたのかという目的も一切明らかにされず、鬼殺隊でも最強レベルの実力者とされる柱が二人掛かりでも完全に仕留めることができませんでした。この未解決の要素が、見る者にわずかな違和感を残したまま「柱稽古編」は終了し、物語は続く劇場版『無限城編』第一章へと繋がっています。
鬼滅の刃 柱稽古編」冒頭のアニオリシーンで共闘した不死川実弥と伊黒小芭内
柱二人でも仕留められなかった強敵
鬼殺隊において絶大な力を持つ「柱」が二人同時に相対しながらも逃げ切ることに成功したこの謎の鬼は、その実力が決して低くないことを示唆しています。また、「無限城」という鬼舞辻無惨(きぶつじ むざん)の本拠地ともいえる空間に自らの意思で移動できた点も、ただの「モブ鬼」ではない可能性を感じさせます。このように、原作には存在しないアニメオリジナルの展開で、わざわざ謎めいた鬼を登場させ、未回収の伏線を作り出したことから、劇場版で何らかの形でこの要素が回収されるのではないかという憶測がファンの間で高まっています。アニメ制作陣が意図的に配置した要素であるならば、それが全くの無意味で終わるとは考えにくい、という期待が背景にあります。
劇場版「無限城編」での伏線回収の可能性
ここで視点を劇場版『無限城編』第一章に移して考察します。原作漫画の流れを踏まえると、『無限城編』第一章では、前述の通り猗窩座対炭治郎らの戦闘を中心に、我妻善逸(あがつま ぜんいつ)、胡蝶しのぶ(こちょう しのぶ)、栗花落カナヲ(つゆり かなを)といったキャラクターたちの戦いも同時並行で描かれると考えられます。その先の、さらに多くの剣士たちが活躍する場面は、劇場版の第二章や第三章へと引き継がれる可能性が高いと推測されます。
劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来のキービジュアル
長尺上映時間で期待されるアニオリ展開
しかし、すでに発表されている155分という比較的長めの上映時間を考慮に入れると、原作の主要な戦闘シーンを描き切った上で、さらに余裕のある尺が存在する可能性があります。この余剰部分を利用して、「その先」の物語で活躍する剣士たちの「顔見せ」となるような、アニメオリジナルの演出が盛り込まれるのではないかという期待も生まれています。これはあくまで推測に過ぎませんが、もし剣士たちの「顔見せ」をアニメオリジナルで行うとすれば、その相手となる「敵」を描写する必要があります。
謎の鬼が再登場するシナリオ?
ここで、「柱稽古編」冒頭に登場した「アニオリの鬼」が再びクローズアップされる可能性が考えられます。もしこの鬼が『無限城編』で不死川実弥や伊黒小芭内、あるいは他の柱や剣士たちと再び遭遇するような展開があれば、単に「柱たちが一般の鬼を倒していくシーン」として片付けられるよりも、はるかにダイナミックで物語的な意味合いを持つ場面となり得ます。特に、一度は逃げられた因縁の相手として描かれれば、キャラクターの深掘りや戦闘描写にも厚みが加わるでしょう。このような予想が的中するかどうかは定かではありませんが、映画公開が間近に迫る日々は、様々な可能性を予想する楽しみを一層高めてくれます。アニメ『鬼滅の刃』が迎える完結へ向けた劇場3部作の幕開けとなる『無限城編』第一章を、こうした伏線やオリジナルの要素への期待も込めつつ、大いに楽しみにしたいと思います。
参照元:マグミクス