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テレビの生中継の最中に突然、シリアの首都・ダマスカスにある国防省の建物が爆発しました。イスラエル軍が空爆したということです。
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生中継中に悲鳴をあげ逃げ惑う記者。立て続けに爆発音が鳴り響き、あたりは灰色の煙で覆われます。
記者
「空爆です! 空爆がありました! 陸軍参謀本部への空爆です」
16日、シリアの首都・ダマスカスを襲った空爆。国防省や大統領府周辺などが被害を受けました。攻撃したのは、シリアと国境を接するイスラエルです。
ことの発端は13日、シリア南部・スワイダに住む遊牧民とイスラム教ドルーズ派の衝突です。鎮圧に乗り出したシリア暫定政府軍が、ドルーズ派と衝突を繰り広げるなか――
イスラエル ネタニヤフ首相
「 兄弟である ドルーズ派を救うために行動する」
イスラエルと良好な関係にある“ドルーズ派を保護する”として軍事介入を開始。今回の空爆は、司令部となっている国防省などを攻撃し、シリア暫定政府軍の介入を阻止する狙いがあったとみられています。
被害を受けた国防省の庁舎は、建物の一部がすっぽりと抜け落ち、あたり一面は、がれきの山になっていました。この空爆で、3人が死亡、30人以上がけがをしたということです。
ロイター通信によりますと、空爆の後、シリア暫定政府は停戦で合意したと発表。ただ、その後も新たな衝突が起きたとの情報もでていて、事態が収束するかは不透明です。