伊東市長・田久保真紀氏、学歴詐称疑惑で辞意表明後も波紋—強気な姿勢と今後の行方

静岡県伊東市の田久保真紀市長を巡る学歴詐称疑惑は、緊急記者会見での辞意表明後もその波紋を広げ続けています。2025年7月7日の辞任表明にもかかわらず、田久保市長は通常通り公務に出勤しており、さらに今後の「市民と語る会」への出席も予定されていると報じられ、事実上の続投姿勢を見せています。

伊東市長の田久保真紀氏、学歴詐称疑惑に対する会見にて伊東市長の田久保真紀氏、学歴詐称疑惑に対する会見にて

辞意表明後の「本物だと思う」発言と背景

7月16日付けの週刊新潮の報道によると、田久保市長は「私が議長や市の職員に見せた卒業証書はいまでも本物だと思っています」と、自身の卒業証書の真贋について強気な姿勢を崩していません。しかし、7日の記者会見では東洋大学から「除籍」となっていた事実が判明しており、この「卒業証書は本物だと思う」という主張との整合性に対し、市民や専門家から疑問の声が上がっています。

インターネット上では、「思うか思わないかではなく、真偽の問題だ」「大学に確認すればすぐに分かる」といった正論が飛び交い、田久保市長のこの強気な発言の背景には、今後の裁判対策があるのではないかとの憶測も呼んでいます。全国紙社会部記者によると、東洋大学が「除籍」を認めている状況下で、「卒業していると認識していた」「卒業証書は本物だと思った」と主張し続けることで、事実を“誤認”していたと見せかけ、公職選挙法違反での追及を避ける狙いがあるとの指摘もあります。

学歴掲載の経緯と市議会の対応

『PRESIDENT Online』の報道によれば、市広報誌『広報いとう』に田久保市長の学歴が「東洋大法学部卒業」と掲載された経緯について、市の担当課長らは「田久保氏から提示された卒業証書と卒業アルバムを根拠にした」と証言しています。これを受け、市議会議長は学歴詐称疑惑の真相究明のため、田久保市長に対し、この卒業証書とされる記録を今月18日午後4時までに提出するよう正式に請求しました。市議会は市民への説明責任を果たすため、証拠の提示を強く求めている状況です。

出直し選挙と「市長返り咲き」の可能性

田久保市長は一度辞職する意向を示しながらも、その後の出直し選挙への出馬も表明しています。これにより、学歴詐称問題で辞任した後に、再び市民の信任を得て市長への「返り咲き」を狙う異例の展開となる可能性も囁かれています。市民からはこの市長選の動向に対し、どのような「奇策」が繰り出されるのか、大きな注目が集まっています。

参考文献