『べらぼう』第27回:「願わくば花の下にて」佐野政言の涙と決意

横浜流星さん主演の大河ドラマ『べらぼう』、7月13日放送の第27回「願わくば花の下にて春死なん」は、佐野政言の苦悩と決意が深く描かれ、視聴者に大きな反響を呼びました。本記事では、その感動的なエピソードの核心に迫ります。(※本記事はネタバレを含みます。)

第27回「願わくば花の下にて春死なん」あらすじ

主人公・蔦重は大文字屋から、田沼の評判次第で意知による誰袖の身請け話が消える可能性を聞かされます。一方、治済は道廣からの訴えを受け、意次が極秘に進めていた蝦夷地政策の中止を求められます。そして田沼屋敷では、佐野政言の父・政豊が系図を返せと騒ぎ始め、政言が父を止めに入ります。

大河ドラマ『べらぼう』で主人公・蔦重を演じる横浜流星。物語の鍵を握る佐野家の動向に注目が集まる。大河ドラマ『べらぼう』で主人公・蔦重を演じる横浜流星。物語の鍵を握る佐野家の動向に注目が集まる。

庭での父・政豊の奇行と政言の涙

自らの境遇を憂い庭でため息をつく佐野政言のもとに、父・政豊が現れます。政豊は政言が止めるのも聞かず、錆びた刀を手に足袋のままふらりと庭へ降ります。花を咲かせない桜の前で「咲〜け〜、咲〜け〜」と声を上げ、刀を振り回し始める政豊。すっかり耄碌した父の姿を前に、政言は「なにゆえ…なにゆえこうも違うのかの…」と呟き、大粒の涙を流しました。

父の言葉が政言に与えた衝撃と決意

その姿を認めた政豊は、なぜか笑顔で政言に歩み寄り、「よう来た…よう来てくれたのう。源之助」と、まだ幼かった頃の政言とのやりとりを彷彿させる言葉をかけます。続けて「そなたが来てくれれば我が家は安泰じゃ。佐野の桜はますます咲き誇ろう!」と語る政豊の言葉に、政言はがっくりと膝から崩れ落ち、庭に座り込んでしまいます。しかし、再び桜を前に刀を振るい始めた父の手を掴むと、決意を固めた様子で「私が! 私が…咲かせてごらんに入れましょう」と涙でボロボロになりながらも、父へ笑顔を見せるのでした。

『べらぼう』第27回で父・政豊(吉見一豊)の言葉に膝から崩れ落ちる佐野政言(矢本悠馬)。『べらぼう』第27回で父・政豊(吉見一豊)の言葉に膝から崩れ落ちる佐野政言(矢本悠馬)。

佐野政言が父・政豊との間で示した葛藤と、そこから生まれた固い決意は、視聴者に強い感動を与えました。家族の悲哀を背負いつつも未来へ進む政言の姿は、今後の物語に重要な転機をもたらすでしょう。『べらぼう』の展開に引き続き注目が集まります。

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