社民党は参院選比例代表で得票率2%を達成し、公職選挙法上の政党要件を満たした。福島瑞穂党首は21日の記者会見で「有権者の皆さんが『社民党、残ってくれ』と思ってくださった」と述べた。
公選法では政党要件を①所属国会議員5人以上②直近の衆院選か参院選で、比例代表か選挙区で2%以上を得票――のいずれかを満たす必要があるとしている。
社民党は比例代表で121万7823票を得票し、得票率は2・06%だった。1人分の議席も確保し、候補者名で20万7143票を集めたタレントのラサール石井氏が当選した。
ラサール石井氏は公示日の3日の第一声で、参政党のスローガン「日本人ファースト」を念頭に、「人間にファーストもセカンドもない」と強調。各地の街頭演説などでも繰り返し訴えた。
福島氏は、ラサール石井氏の第一声について「名言」と評価。政党要件を満たした要因について、物価高対策や税金の使い方についての主張とともに「はっきり差別・排外主義と戦うと強く訴えた。響いた面がある」とした。
会見に同席したラサール石井氏は「崖っぷちからはい上がるドラマに参加してくれと有権者に訴えて、一応良い結果にはなった。わかりやすい言葉で、これからも伝えていきたい」と述べた。【富美月】