トランプ氏「レッドスキンズ」復名を要求、差別的名称巡り波紋

アメリカのドナルド・トランプ前大統領が、NFL(米プロフットボールリーグ)のワシントン・コマンダースに対し、かつて差別的とされ変更された旧チーム名「レッドスキンズ」への即刻復帰を強く主張し、波紋を広げています。

ANN(テレビ朝日)のロゴ。トランプ氏のプロスポーツチーム旧名復帰要求に関する報道を示す。ANN(テレビ朝日)のロゴ。トランプ氏のプロスポーツチーム旧名復帰要求に関する報道を示す。

トランプ氏のSNS投稿と具体的な要求

トランプ前大統領は自身のソーシャルメディアで「『ワシントン何某(なにがし)』は直ちに『ワシントン・レッドスキンズ』に戻すべきだ。『クリーブランド・インディアンス』もだ」と投稿し、メジャーリーグのクリーブランド・ガーディアンズについても旧称への再改名を求めました。これは、アメリカの主要プロスポーツリーグのチーム名に関する議論を再燃させるものです。

差別的名称変更の背景

旧チーム名の「レッドスキンズ」は、先住民族に対する蔑称であるという強い批判を受け、人種差別解消の機運が高まった2020年に廃止されました。「赤い肌」を意味するこの名称は、長年にわたり論争の的となっていました。同様に、「インディアンス」というチーム名も、先住民族への配慮から変更されていました。これらの変更は、社会全体における多様性と包摂性の尊重の流れを反映したものです。

トランプ氏の主張と影響

トランプ前大統領は、今回の要求について「偉大なるインディアン民族の多くが元に戻すことを望んでいる。彼らの伝統と尊厳は組織的に奪われてきた」と主張しています。さらに、ワシントン・コマンダースに対しては、もしチーム名が変更されなければ、新たなスタジアム建設計画に制限を課す可能性を示唆し、自身の要求が政治的な圧力となることも辞さない構えを見せています。この発言は、スポーツ界だけでなく、政治や社会問題の領域にも大きな影響を与える可能性があります。

結論

トランプ前大統領によるプロスポーツチームの旧名復帰要求は、人種差別を巡る社会的な議論が沈静化しつつあった中で、再びその火種を灯す形となりました。多様な意見が交錯する中で、今後の動向が注目されます。


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