7月21日から放送が始まったNHK連続テレビ小説『あんぱん』第17週では、主演の今田美桜と準主演の北村匠海が演じる主人公たちの物語が、いよいよ「恋愛編」へと突入し、視聴者からの注目をさらに集めています。国民的キャラクター『アンパンマン』の生みの親である漫画家・やなせたかしさんと、その妻である小松暢さん夫妻をモデルにした本作は、史実を基にしながらも、ドラマならではの展開を見せています。
国民的キャラ生んだ夫婦の物語、これまでの展開は
今田美桜が暢さんをモデルにしたヒロイン・朝田のぶを、北村匠海がやなせさんをモデルにした柳井嵩を演じる『あんぱん』は、中盤以降、視聴者に戦争の厳しさ、そして戦後の復興を描いてきました。第12週(6月16日〜20日)までは、嵩の目線で太平洋戦争が描かれる「戦争編」が展開され、その後の第13週(23日〜27日)からは、のぶが主役に戻り、戦後の高知を舞台にした「お仕事編」へと移行しました。のぶと嵩が新聞社「高知新報」に就職し、新しい生活を始める様子が描かれました。
そして、第16週(7月14日〜18日)では、物語に大きな転機が訪れます。のぶが東京で、高知出身の女性代議士である薪鉄子(戸田恵子)から議員秘書にスカウトされるという展開が描かれました。この出来事が、今後の二人の関係に決定的な影響を与えることになります。
今田美桜と北村匠海が演じる朝ドラ『あんぱん』の主人公夫婦。
史実とドラマが描く「遠距離恋愛」の行方、鍵は「昭和南海地震」
史実によると、小松暢さんは「代議士の秘書になる」ことを理由に高知新聞社を辞め上京しており、約1年後の1947年に、やなせさんがそれを追う形で上京し、二人は結婚しました。この史実を踏まえると、ドラマ『あんぱん』も今後、嵩が高知に残り、のぶが東京へ行くという「遠距離恋愛編」が描かれることが予想されます。
この遠距離恋愛の期間中、史実では1946年12月に高知も被災した「昭和南海地震」が発生しており、ドラマ内でもこの地震にまつわるエピソードが盛り込まれる可能性が高いと見られています。また、『あんぱん』では、やなせさんと暢さんの出会いを小学生時代からの幼馴染とし、嵩が昔からのぶに思いを寄せていたという、恋愛ドラマならではの王道設定が追加されています。これまでの伏線も相まって、「遠距離恋愛編」は物語の大きな盛り上がりを予感させます。これまで苦戦していた視聴率も、この新たな展開を機に回復するのではという期待が高まっています。
朝ドラ『あんぱん』の「遠距離恋愛編」で物語の鍵を握る赤い重要アイテム。
結論
NHK連続テレビ小説『あんぱん』は、今田美桜演じるのぶが東京へ上京し、北村匠海演じる嵩との間に「遠距離恋愛編」が幕を開けることで、物語は新たな局面を迎えます。史実に基づく感動的な夫婦の絆に加え、ドラマオリジナルの幼馴染という恋愛要素、そして「昭和南海地震」といった歴史的背景がどのように絡み合うのか、今後の展開から目が離せません。この新たな物語の展開が、視聴率にも良い影響を与えることが期待されます。