高句麗の歴史に名を刻む王妃の物語を基に、王の突然の死を起点とした24時間の緊迫した攻防を描くサスペンスアクション時代劇『于氏王后(うしおうこう)』。この注目作は、韓国ドラマファンのみならず、歴史ドラマや心理戦を好む視聴者からも熱い視線を集めています。『ペーパー・ハウス・コリア:統一通貨を奪え』で強烈な印象を残したチョン・ジョンソが、最愛の夫の死に直面しながらも自らの道を貫く誇り高き王妃を演じ、一方、戦に長けた高句麗第9代王・故国川(コグクチョン)王コ・ナンム役には、カリスマ溢れる演技で魅了するチ・チャンウクを迎え、その豪華キャストと壮大なスケールで大きな話題を呼んでいます。
高句麗の王妃を描くサスペンスアクション時代劇『于氏王后』のメインビジュアル
『于氏王后』の核心:24時間以内の婚姻と玉座を巡る命がけの攻防
本作の最大の魅力は、「24時間以内に亡き王の弟と婚姻せよ!」という王妃ウ・ヒに突きつけられた過酷な運命と、彼女が生き残るために繰り広げる命がけの戦いです。玉座を虎視眈々と狙う者たちとの緊迫した心理戦とアクションが、視聴者を物語に引き込みます。
緊迫の24時間:『于氏王后』の壮絶なあらすじ
西暦179年12月、先王の次男コ・ナンム(チ・チャンウク)が高句麗の王として即位します。父王の悲願である漢(かん)に奪われた領土の奪還を目指し、コ・ナンムは隣国や反乱勢力と激戦を繰り広げ、その間、国政は王妃ウ・ヒ(チョン・ジョンソ)と国相(宰相)のウル・パソ(キム・ムヨル)に委ねられていました。
そんな中、戦に勝利し凱旋したコ・ナンムが不審な死を遂げます。戦で負った傷が原因なのか、それとも毒殺か、宮廷内には疑惑が渦巻きます。世継ぎのいない王妃ウ・ヒは廃位が避けられず、権力奪取を企む他の部族によって、一族もろとも粛清される危機に直面します。生き残る唯一の道は、王の死が公になる翌日の諸加(チェガ)会議より前に、亡き王の弟と婚姻する”娶嫂婚(チィスホン)”を行うこと。ウ・ヒは内密に宮廷を脱出し、亡き王に忠誠を誓う親衛部隊・王幢(ワンダン)の隊長ムゴル(パク・ジファン)、実の姉で侍女長ウ・スン(チョン・ユミ)らを従え、第3王子コ・バルギ(イ・スヒョク)の元へと向かいます。
一方、城に残ったウル・パソのもとには、王の死因が毒殺であるという衝撃の報告が入ります。誰が王を殺したのか、裏切り者は誰なのか。慎重な調査が進む中、王位を狙う兄弟王子たちと、権力を手に入れようとする五つの有力部族が、宮廷を抜け出した王妃を追い詰めるため、それぞれの追撃を開始します。
『于氏王后』で自らの道を進む誇り高き王妃ウ・ヒを演じるチョン・ジョンソ
『于氏王后』見どころ徹底解説:王妃ウ・ヒと国王コ・ナンムの魅力
有力部族が覇権を争い、次の玉座を虎視眈々と狙う高句麗を舞台に、政敵から自らと一族を守り、そして亡き夫の遺志を引き継ぐために立ち上がる王妃ウ・ヒの壮絶な戦いが描かれます。近年の時代劇に多く見られる、タフな女性主人公の活躍が、ダークで刺激的なサスペンス劇へと昇華されています。
チョン・ジョンソは、幼い頃から剣術、弓、兵法に長けた聡明な王妃役で時代劇に初挑戦。女人であるがゆえに一族の駒として生きてきたウ・ヒが、その常識に抗い、自身の才覚をいかんなく発揮して戦う姿は圧巻です。味方は誰か、その選択は正しいのか、全く五里霧中の状況下で、王妃として揺るぎない強さを見せつけ、さらには「人狩り」と称して彼女らをつけ狙う荒っぽい敵部族の首長すらも圧倒する姿は、視聴者に強い印象を与えます。
戦場でカリスマを発揮する高句麗第9代王・故国川王コ・ナンムを演じるチ・チャンウク
そんなウ・ヒを突き動かす国王コ・ナンムを演じるのは、演技派として名高いチ・チャンウクです。戦場では鬼神のごとく荒々しい王としての凄みを見せる一方、愛する人に向けるまっすぐな眼差しなど、様々な表情で観る者を魅了します。政敵であれば兄弟でも容赦なく斬り捨てる武闘派な一面や、帰還後の王妃への冷徹な態度には驚かされますが、過去のエピソードがそのダークなイメージを一蹴します。どれだけ幼い頃からウ・ヒに惚れ込んでいたか、誰よりも彼女を信じ、愛おしむ姿に胸を打たれます。そして、まるで未来を予見していたかのように周到に備えるコ・ナンムの才覚と深い愛情には、ハッとさせられる瞬間がしばしば訪れます。
結論
『于氏王后』は、単なる歴史ドラマに留まらず、王妃の知恵と勇気、そしてそれを支える複雑な人間関係が絡み合う、見応えのあるサスペンスアクション時代劇です。チ・チャンウクとチョン・ジョンソという実力派俳優の共演が、物語の深みと登場人物の魅力を最大限に引き出しています。高句麗の壮大な歴史を背景に繰り広げられる、王妃ウ・ヒの生き残りをかけた戦い、そして玉座を巡る権力争いの行方に、ぜひご注目ください。
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