俳優の伊藤淳史さん(41)が今、各方面で大きな注目を集めています。2024年は1月からNHK大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」に女郎屋・大文字屋の主人として出演を続け、7月からはTBSの「DOPE 麻薬取締部特捜課」とテレビ朝日の「大追跡〜警視庁SSBC強行犯係〜」にも出演するなど、その活躍ぶりは目覚ましいものがあります。
俳優・伊藤淳史の最新のプロフィール写真
伊藤淳史の「ドラマ出すぎ」現象とは?
SNS上では「伊藤淳史さんあちこちに出演中」「伊藤淳史ドラマ出すぎやろ/ドラマ見るたんびにこの人おるんやけど」といった声が多数上がっており、彼の露出の多さに驚きの声が広がっています。特に話題を呼んだのが、ドラマ「DOPE」での展開です。伊藤さんは、同ドラマの第1話で麻薬取締部特捜課を創設した厚生労働省の審議官として登場しましたが、開始早々に殺害されてしまうという衝撃的な退場をしました。そのわずか5日後にスタートした「大追跡」には、警視庁SSBC(捜査支援分析センター)強行犯係のメンバーとして登場したため、「こっちにも伊藤淳史出てるんかい/だからDOPEの方は速攻退場させられたのか」と憶測を呼んだのです。
民放プロデューサーは、伊藤さんの異例の多忙ぶりについて次のように語っています。「『DOPE』での伊藤さんはあまりにあっけなく死んでしまったので、今後、伏線として復活する可能性はありますが、確かに彼はいま引っ張りだこです。現在、大河ドラマ『べらぼう』では2代目の大文字屋市兵衛を演じており、これは初代に瓜二つという設定のため2役目になります。加えて、4月期には広瀬アリスさん主演の日本テレビ系ドラマ『なんで私が神説教』に、個性の強い嫌みな同僚教師役として出演していましたからね」。さらに、9月に公開される福山雅治さん主演の映画「ブラック・ショーマン」にも出演しており、その活躍の場はドラマにとどまらないことが伺えます。
唯一無二のキャラクターがもたらす需要
失礼ながら、伊藤淳史さんが世間一般でいう「二枚目」の俳優ではないにもかかわらず、なぜこれほどまでに引っ張りだこなのでしょうか。その理由の一つには、彼の「唯一無二のキャラクター性」が挙げられます。
前出のプロデューサーは「身長は162センチと小柄で、お笑いコンビ・ナインティナインの岡村隆史さんにも似た風貌なので、子役とおじさんを掛け合わせたかのような他にない不思議なキャラクターが魅力なのかもしれません。良い人のイメージが強いのですが、それを逆手に悪人やクセのある人物を演じることで、“面白い俳優”としての好感度もある」と分析します。彼は名脇役として定評がありますが、昨年1月期のテレビ朝日系ドラマ「離婚しない男―サレ夫と悪嫁の騙し愛―」のように、その人気とキャラクターを最大限に生かした主演ドラマも増えています。また、昨年の「24時間テレビ」(日本テレビ)内で放送されたスペシャルドラマ「欽ちゃんのスミちゃん〜萩本欽一を愛した女性〜」では、コメディアンの萩本欽一さんを演じたことでも話題となりました。「視聴者の中には、彼なら誰でも演じられるというイメージができているのではないでしょうか」と、その演技の幅広さが評価されていることが伺えます。
「チビノリダー」から続くバラエティでの存在感
伊藤淳史さんの人気の背景には、バラエティ番組での存在感も大きく影響しています。バラエティ番組のスタッフも彼に注目しているというのです。
「50代以上の視聴者には、かつてフジテレビ系で放送されていた『とんねるずのみなさんのおかげです』に登場した、木梨憲武さんが扮する『仮面ノリダー』に登場する“チビノリダー”のイメージが強い方も少なくありません」と関係者は語ります。子役時代の伊藤さんを一躍お茶の間の人気者にしたこのキャラクターは、彼のキャリアにおいて重要な位置を占めています。木梨憲武さんと伊藤さんの交流は今も続いており、テレビ朝日系の人気特番「とんねるずのスポーツ王は俺だ」にもたびたび出演しています。木梨さんから直接電話で出演オファーが来るため、断りづらいというエピソードも。実際に、かつてJリーガーを夢見ていたという伊藤さんは、サッカーの腕前も相当なもの。こうした意外な一面や、飾らない人柄が垣間見えるバラエティ番組での活躍は、他のテレビ局のバラエティ班の目にも留まっており、今後、トークバラエティや芸人MCの番組からのオファーもさらに増えるだろうと予測されています。