自民党元幹事長で、6月に政界引退を表明した石原伸晃氏(68)が29日、BS日テレ「深層NEWS」に出演。彼は続投方針を貫く石破茂首相(党総裁)に対し、過去の行動を交え、厳しい批判を展開し、現在の自民党が抱える内部の複雑な状況を浮き彫りに。
石原伸晃氏が石破茂首相(自民党総裁)への批判を語る様子
石原氏、石破首相の続投姿勢と党内対立に警鐘
石原氏は28日の両院議員懇談会について、「品がいいよね!辞めろーって誰も言わない」と皮肉を込めて語り、自民党の「時間がない」状況を強調。彼は石破茂首相が1993年の宮沢内閣不信任案に賛成した過去を厳しく指摘し、「今度は自民党の中から、石破総理の下じゃやっていけないと言って賛成する人が出てくる」と、首相自身の過去がブーメランのように返ってくると警告。
国民の期待と首相の資質への疑問
石原氏は、自民党が「追い詰められている」とし、国民は党内抗争よりも「手取り増やしてくれ、景気良くしてくれ」「戦争起こったらどうするんだ」といった生活や安全保障に関心があると訴え。また、予算委員会における関税など重要課題に関する石破首相の答弁能力についても、「私はできないと思う」と疑問を呈した。
地位への固執批判と「政党人」としての懸念
石原氏は石破首相の「地位に恋々としている」姿勢を批判し、「いつ辞めるかを早い段階で言って、総裁選挙をやるのが政党人だ」と主張。再び1993年の宮沢内閣不信任案賛成という石破氏の「造反」の過去に触れ、「政党人だけど宮沢内閣に不信任案出してる人だからね。ちょっと心配ですね」と懸念を示した。石破氏は当時、自民党を離党し、新生党、新進党を経て1997年に自民党へ復党しています。
石原伸晃氏の石破茂首相への批判は、自民党内の深刻な対立と課題を浮き彫りにしました。過去の行動を指摘されたことで、石破首相のリーダーシップと「政党人」としての資質への疑念が深まっています。自民党が国民の信頼を取り戻し、喫緊の政治課題に取り組むには、党内問題の早急な解決が不可欠です。
参考文献
- BS日テレ「深層NEWS」2025年7月29日放送
- Yahoo!ニュース(スポニチアネックス)2025年7月29日掲載記事