政治評論家の田崎史郎氏が、31日のTBS系「ひるおび!」で、国民の関心が高いガソリン暫定税率の年内廃止の動向に深く言及しました。この税率廃止に向けた協議の場には、野党だけでなく、与党である自民党、公明党も参加することが決定。田崎氏は、特に自民党側のキーパーソンとして、ある人物の名前を挙げ、その影響力に注目が集まっています。
政治評論家・田崎史郎氏がガソリン暫定税率廃止に関する解説を行う様子
ガソリン税廃止合意と残る課題
番組では、与野党がガソリン税の暫定税率廃止で合意した経緯が取り上げられました。この合意により国民は減税の恩恵を受けることになりますが、合意文書には重要な但し書きがあります。それは、「財源確保」「流通への影響」「地方財政への配慮」といった多岐にわたる課題を、与野党合意の上で議論し、必要な対策を講じる必要があるという点です。これらの喫緊の課題を協議するため、新たな協議体が設置される運びとなりました。
「税制のプロ」宮沢洋一氏の存在感
田崎氏が特に強調したのは、この財源問題などを話し合う協議体に自民党の税制調査会長である宮沢洋一氏が出席することです。田崎氏は宮沢氏を「税制の本当のプロ中のプロ」と評し、その専門知識は他の出席者、特に野党議員とは「レベルが違う」とまで断言。宮沢氏が議論を主導し、「暫定税率廃止で失われる1.5兆円の財源をどう確保するか」という核心的な問いに引き込むと予測しました。
減税の先に「増税」の可能性も
恵俊彰氏が「宮沢さんのペースになるのか?」と尋ねると、田崎氏は「宮沢さんがレクチャーしながら論理的に進めれば、納得せざるを得ないだろう」と述べました。さらに恵氏が「説得させられてしまうかも?」と重ねて質問すると、田崎氏は衝撃的な見解を語りました。「減税をやるはずが、最後には法人税引き上げや新たな税金創設など、増税が浮上する可能性も十分にある」と述べ、スタジオを驚かせました。
「ラスボス」宮沢氏の過去の手腕
田崎氏は、宮沢氏が例えば法人税の引き上げや新たな税金の創設など、1.5兆円を生み出すには増税以外に選択肢がないと考えている可能性も示唆しました。宮沢氏の交渉手腕は過去にも顕著で、特に「103万円の壁」問題の際には、自民・公明・国民民主の三党協議で「123万円」という数字を提示し、「ラスボス」の異名を持つほどです。こうした彼の過去の実績から、今回のガソリン税協議においても、その専門性と交渉力が議論の方向性を決定づける重要な要素となるでしょう。
ガソリン暫定税率の廃止は進むものの、財源確保を巡る協議では、宮沢洋一氏の税制に関する深い知見が議論を大きく左右すると予測されます。国民が期待する減税の恩恵が、他の税目での負担増につながる可能性もあり、今後の税制改革の動向には引き続き注視が必要です。
参考
政治評論家・田崎史郎氏 ガソリン暫定税率廃止の協議体に「プロ中のプロ」自民党キーマンを挙げ「最後は増税も結構あるね、なんてことに」