フランス人女性ティフェンヌ・ベロンさん不明7年:兄ダミアン氏が語る「新しい情報」と捜査への期待

2018年7月29日に栃木県日光市でフランス人女性、ティフェンヌ・ベロンさんが行方不明になってから、この夏で7年が経過しました。この長期間にわたる未解決事件の真相解明を求め、ティフェンヌさんの兄であるダミアン・ベロン氏が日本を訪れ、現在の心境と捜査状況に関する新たな情報を明らかにしました。日本における外国人の行方不明事件として注目されるこの件は、事件と事故の両面で捜査が続けられていますが、いまだ有力な手がかりは見つかっていません。

栃木県日光市で行方不明となったフランス人女性ティフェンヌ・ベロンさん栃木県日光市で行方不明となったフランス人女性ティフェンヌ・ベロンさん

7年間の捜索と「携帯電話情報」の新展開

ティフェンヌさんは2018年7月27日に日本へ入国し、28日には日光市内のホテルにチェックインしました。しかし、翌29日に行方が分からなくなりました。栃木県警はこれまでに延べ約1万人以上の捜査員を投入し、100回以上の捜索活動を実施してきました。当初、川に転落したなど事故の可能性も視野に入れられていましたが、ダミアン氏の今回の来日により、捜査に新たな局面が訪れています。

ティフェンヌ・ベロンさん行方不明事件の経緯を示す図ティフェンヌ・ベロンさん行方不明事件の経緯を示す図

ダミアン氏は、日本の人々、特に日光の住民から寄せられる多大な支援と温かい心遣いに深く感謝の意を表明しました。栃木県知事や日光市の副市長との面会、そして住民との交流を通じて、「愛」を感じたといいます。今回の来日で得られた最も重要な情報は、ティフェンヌさんの携帯電話の分析結果です。これにより、彼女が失踪当日までホテルに滞在していたことが確認され、ダミアン氏は日本の警察に対し、この新しい情報を基に事件性を強く視野に入れた徹底的な再捜査を求め、早期の真犯人逮捕への期待を語りました。

ティフェンヌさんの人物像と家族の願い

ティフェンヌさんは、非常に繊細で内向的な性格でしたが、芸術への深い愛情を持ち合わせていました。長年にわたり日本に魅了され、日本語を独学で学び、ある程度の会話能力を身につけていました。特に日本文学や書道に強い関心を示し、日本文化の持つ洗練された繊細な部分を心から愛していました。

来日し、情報提供を呼びかけるティフェンヌさんの兄ダミアン・ベロン氏来日し、情報提供を呼びかけるティフェンヌさんの兄ダミアン・ベロン氏

ダミアン氏は、妹が何者かによって苦しめられた可能性を考えると、家族として言葉にできないほどの苦痛を感じていると打ち明けました。しかし、日本の方々からの温かい支援と「愛」が、その苦しみをわずかながら和らげていると述べました。家族は諦めることなく、真相解明のために日本語でウェブサイトを立ち上げ、広く情報提供を呼びかけています。

支えと情報提供への切実な呼びかけ

ティフェンヌ・ベロンさんの行方不明事件は、7年が経過した今も家族の心に深い傷を残しています。しかし、携帯電話の新しい情報や、兄ダミアン氏の来日による直接的な訴えは、捜査の進展と真実の究明に向けた新たな光となるでしょう。事件の解決には、国民一人ひとりの関心と情報提供が不可欠です。もし、このフランス人女性の行方不明事件に関して、些細なことでも情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひ下記までご連絡をお願いいたします。

情報提供は栃木県警日光署まで:0288-53-0110

参考文献

ABEMA/ニュース企画, ABEMA TIMES編集部