10月22日に高市内閣における政務官人事が決定し、首相官邸のSNSでは、自民党の高市早苗首相(64)を中心とした大臣政務官たちの記念撮影が公開されました。その中で特に注目を集めたのは、前列右端に写る、芸能人にも劣らない美貌を持つパンツスーツ姿の女性議員です。彼女こそ、環境大臣政務官のポストを任された、元グラビアアイドルでタレントの森下千里氏(44)に他なりません。2019年に芸能事務所を離れて6年、衆議院議員としての道を歩み、このたび政務官に抜擢された森下氏は、翌23日に自身のX(旧Twitter)で、気候変動や資源循環、さらには各地で深刻な被害が報告されているクマ問題や物議を醸すメガソーラー問題、再生可能エネルギーのあり方といった、地域が抱える喫緊の課題への対応に意欲を示しました。
2008年当時の森下千里氏、環境大臣政務官就任前のタレント時代の姿
芸能界での輝かしいキャリアと政治への転機
森下千里氏は、2000年にレースクイーンとしてデビューし、グラビアでは過激なポーズも辞さない姿勢で多くのファンを魅了しました。タレントとしても「姉御」キャラとしてバラエティー番組に引っ張りだこになり、ドラマや映画にも出演して女優業にも挑戦するなど、多方面で活躍しました。しかし、30代半ばに差し掛かるにつれて、彼女のメディア露出は徐々に減少していきました。
そんな中、2021年、同年10月の衆議院議員総選挙の宮城5区で自民党公認候補として立候補するというニュースが突如として報じられ、世間を驚かせました。愛知県出身の彼女が縁もゆかりもない宮城県に移り住み、地道な活動を続けますが、結果は小選挙区での落選。比例区での復活も叶わず、タレントとしての知名度を政治の場で活かしきれなかった形となりました。
衆議院選への挑戦と「政策知識不足」の指摘
政治家を志して間もない時期に森下氏が直面したのは、政策に関する「知識不足」という指摘でした。落選から約3か月後の2022年1月、YouTubeチャンネル『日経テレ東大学』で生配信された、ひろゆき氏と成田悠輔氏との対談では、その課題が浮き彫りになる場面がありました。黒のパンツスーツで知的な印象を漂わせた森下氏は、タレント時代とは打って変わって声のトーンを抑え、慎重に言葉を選びながらひろゆき氏の質問に答弁しました。
具体的にどのようなことを変えたいのかと問われた際、森下氏が発した「食料自給率を上げたい」という言葉に、ひろゆき氏が食いつきます。地元の農家や水産関係者を日々見て回っているという森下氏は「日本のものを食べてほしい」と主張するものの、ひろゆき氏が問う「食料自給率」の定義について議論が噛み合わず、論議は堂々巡りとなりました。このエピソードは、彼女が政治家として成長していく上で、より深い政策知識の習得が不可欠であることを示唆しています。
環境政務官としての新たな役割と今後の期待
今回、環境大臣政務官に抜擢された森下氏は、自身のXで言及したように、クマによる被害対策、メガソーラーの適正な運用、気候変動への対応、資源循環の推進、そして再生可能エネルギーのあり方など、多岐にわたる重要な課題に取り組むことになります。これらの課題は、地域社会の生活と密接に結びついており、国民生活に直接影響を与えるものです。
過去には政策知識の面で課題が指摘された森下氏ですが、環境政務官という重要なポストに就いた今、その経験を乗り越え、専門性を高め、国民の期待に応えることができるか、その手腕が試されます。芸能界で培った発信力や親しみやすさを活かしつつ、現実的な政策提言と実行力で、環境問題の解決に貢献できるか、今後の動向が注目されます。
森下千里氏の環境大臣政務官就任は、彼女自身の新たな挑戦であると同時に、国民にとってもその活躍が期待される重要な局面です。
参考文献
- Yahoo!ニュース (J-PRIME): 森下千里“環境大臣政務官”に就任で「マジか」驚きの声!政治家転身の過去には“ひろゆき論破”の屈辱も (2025年10月24日公開)





