菅沼友子弁護士、中居正広氏側声明への反論を公表 – 「守秘義務違反は一切ない」と強調

元タレントの中居正広氏(52)から性被害を受けたとされる元フジテレビ女性アナウンサーAさんの代理人弁護士が7日、初めて氏名を公表し、中居氏側の姿勢を強く非難した。Aさんの代理人を務めるのは、2022年度に第二東京弁護士会会長を務めた経験を持つ実力派、菅沼友子弁護士である。同日、中居氏側が菅沼氏の「守秘義務違反」を指摘する内容を含む声明を発表したことに対し、菅沼弁護士は「反論」を示し、自らおよびAさんの潔白を主張した。

菅沼友子弁護士、公表の経緯と「守秘義務違反」への反論

これまで匿名で活動してきた菅沼友子弁護士は、ENCOUNTの取材に対し、自身の名前を公表するに至った経緯を説明した。中居氏側から「守秘義務違反」の当事者であるかのように指摘されたことに対し、「体をはってご本人(Aさん)を守る必要がある」との強い決意を示し、氏名公開を容認した。

その上で、菅沼弁護士は中居氏側が発表した文書に対する詳細な反論文を寄せた。8月6日に公開された『週刊文春電子版』の中居正広氏をめぐる記事に関して、中居氏代理人らが所属事務所のウェブサイトに掲載した文書には、あたかもAさんや代理人である菅沼弁護士が守秘義務に違反しているかのような表現が含まれていた。しかし、菅沼弁護士はこれに対し、「Aさんも当職も守秘義務に反する行為は今回もこれまでも一切しておりません」と強く否定。この点については、中居氏代理人らにも事前に説明済みであると付け加えた。

にもかかわらず、中居氏代理人らがこのような記載を含む文書を公表したことは「極めて遺憾」であると表明。さらに、菅沼弁護士は「むしろ、本事案について『不同意によるものではなかった』と中居氏代理人らが本文書中で言及したことの方が守秘義務違反に当たるのではないかと考えます」と述べ、中居氏側の主張こそが守秘義務に抵触する可能性を指摘した。

中居氏側主張と二次加害への懸念

中居氏側は7日、菅沼弁護士の反論に先立ち声明を発表していた。この声明は、同日配信された「週刊文春 電子版」の「【衝撃スクープ】中居正広『性暴力』の全貌がついに分かった!《被害内容が記された通知書を入手」と題する記事に対し反論するものであった。中居氏側はその中で、「この事案については一般的に性暴力という言葉から想起されるような行為ではなく、また不同意によるものではなかったものと、当職らは評価しています。かつ、法令に違反するようなものでもありません」と主張した。

また、中居氏側は「相手方代理人においては、相手方女性に対して守秘義務を遵守させるべき立場にありながら、結果として週刊誌等の第三者媒体による情報開示が継続的に発生しておりますことは、極めて遺憾です」と述べ、菅沼弁護士に対して「守秘義務違反」の疑いの目を向け、非難していた。

菅沼友子弁護士、中居正広氏側声明への反論を公表 – 「守秘義務違反は一切ない」と強調

中居氏側のこれまでの公表文書においても事実と異なる内容が述べられ、Aさんに対する二次加害が行われてきたと菅沼弁護士は指摘する。今回の文書をきっかけに、Aさんに対する誹謗中傷や攻撃が再び激しくなることへの強い懸念が示された。菅沼弁護士は「Aさんが守秘義務違反をしているということは事実ではありません(もし中居氏側が当方の守秘義務違反を主張するのであれば訴訟等の法的手続きにおいて事実の確定を求めるべきです)ので、Aさんに対する事実ではない誹謗中傷・攻撃は絶対にやめてください」と強く訴え、報道機関に対してもこの点について一層の配慮を求めた。

菅沼友子弁護士の経歴

菅沼友子弁護士は、静岡県出身で、1986年に東京大学法学部を卒業。1988年に第二東京弁護士会に登録した。彼女は女性労働に関する事件やDV・セクシュアルハラスメント、生活保護や年金等の社会保障に関する事件に深く関わってきたことで知られている。これらの経歴は、彼女が第二東京弁護士会会長に就任した際の会員向け文書にも詳細に記されており、その専門性と経験が今回のケースにおける代理人としての適格性を裏付けている。

参考資料

  • ENCOUNT
  • Yahoo!ニュース
  • 週刊文春電子版