人気ロックバンド「X JAPAN」のリーダーであるYOSHIKIが、TBS系アニメ「ダンダダン」の劇中歌を巡り、自身のX(旧ツイッター)で困惑の心境を綴りました。この事態は、楽曲がX JAPANを彷彿とさせる内容であったにもかかわらず、YOSHIKI側には事前の連絡がなかったことが発端です。現在、著作権侵害の可能性も指摘されており、ファンの間で大きな話題となっています。
YOSHIKIがXで疑問を投げかける:X JAPANとの類似性
アニメ「ダンダダン」第18話では、作中のキャラクター・HAYASiiが「Hunting Soul」というロックナンバーを歌唱するシーンが描かれました。この楽曲の演奏シーンでは、上半身裸のドラマーをはじめとするバンドメンバーが激しくヘドバンする姿が映し出され、多くの視聴者がX JAPAN、特にYOSHIKIの姿を強く連想させると感じました。
YOSHIKI氏がアニメ「ダンダダン」の楽曲について言及した際の写真
これに対しYOSHIKIは自身のXアカウントで、「何これ、X JAPANに聞こえない?」と投稿し、この件について「何も知らない」と驚きを表明。さらにファンに向けて「こういうのってあり? ファンのみんな、何が起こっているのか教えて」と情報提供を求める異例の呼びかけを行いました。突然の展開に、多くのファンが困惑しつつも、YOSHIKIの投稿に注目が集まりました。
制作チームへの不満と弁護士からの連絡
YOSHIKIはその後、自身のスタッフから緊急連絡が入ったことを明かし、「この制作チーム、事前に一言ぐらい言ってくれれば良いのに…」と、事前の連絡がなかったことに対する不満を滲ませました。さらに深刻な事態として、YOSHIKIの弁護士からも連絡があったことを報告。「著作権侵害の可能性がある」との指摘を受け、今後の展開に注目が集まっています。YOSHIKIは「みなさん、この手のものは、多分先に関係者へ連絡した方がいいみたいだよ」と、クリエイターや制作関係者へ向けた注意喚起のメッセージも発信しました。
「Hunting Soul」制作陣と声優・谷山紀章のコメント
アニメ「ダンダダン」公式サイトによると、劇中歌「Hunting Soul」は、作詞・作曲・編曲を永井聖一氏が担当し、プロデュースは牛尾憲輔氏が務めています。ボーカルは声優の谷山紀章氏、演奏はギターにマーティ・フリードマン氏、ドラムにChargeeeeee…氏、ベースにわかざえもん氏という豪華な布陣がクレジットされています。
ボーカルを務めた谷山紀章氏は、同曲について「真面目にふざけるとでも言うんですかね、オマージュやパロディーってやる側がヘラヘラやっちゃうと、受ける側には伝わっちゃって醒めるんですよね」とコメント。続けて「本気でやるから笑ったりして貰えるものなので、この度のコレは音楽制作から歌唱まで、ある種の意図に沿って手応えを感じられるものになったと、おそらく一同自負してます」と語り、X JAPANへの「オマージュ」であることを示唆しつつ、その制作意図が真剣なものであったことを強調しました。
まとめ
今回のYOSHIKI氏の困惑表明は、アニメ制作における「オマージュ」や「パロディー」と、著作権や関係者への配慮との境界線について、改めて議論を提起する形となりました。YOSHIKI氏側が著作権侵害の可能性を指摘している以上、今後の展開が注目されます。エンターテインメント業界における権利問題の重要性が浮き彫りになった事案として、今後の動向が各方面で注視されています。