【ジャカルタ=作田総輝】オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相は11日、9月の国連総会でパレスチナを国家として承認すると表明した。既に国家承認の意向を示しているフランスや英国、カナダに続く動きで、パレスチナ自治区ガザへの攻撃を続けるイスラエルに圧力をかける狙いがある。
アルバニージー氏は11日の記者会見で、「(イスラエルとパレスチナが共存する)2国家解決がガザの紛争、苦難、飢餓に終止符を打つための最善策だ」と強調した。今回の決定に先立ち、日英仏、ニュージーランドの首脳のほか、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相やパレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長と協議したことも明らかにした。
ガザを巡っては、イスラエル軍による攻撃の継続で人道危機が深刻化している。豪州では3日、イスラエルに対する大規模な抗議デモがシドニーで行われるなど、国家承認を求める声が強まっていた。
隣国ニュージーランドのウィンストン・ピーターズ外相も11日、パレスチナの国家承認を検討していると発表した。