[北京 13日 ロイター] – 中国軍は13日、南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)付近を航行した米駆逐艦を監視し、「追い払った」と発表した。これに対し米軍は国際法に則った行動だったとの見解を示した。
同礁の海域内で米軍の活動が明らかになるのは少なくとも6年ぶり。前日には、同礁付近で中国船が「危険な行動と不法な妨害」を行ったとしてフィリピンが深刻な懸念を表明していた。
中国軍は声明で、13日に米駆逐艦「ヒギンズ」が「中国政府の承認なしに」海域に入ったと主張。「米国の動きは中国の主権と安全保障を著しく侵害し、南シナ海の平和と安定を著しく損なった」としている。
米海軍第7艦隊はロイターに対し、ヒギンズがスカボロー礁付近で「国際法にのっとった形で」航行の自由と権利を行使したと説明した。
この作戦は「航行の自由」と「海洋の合法的な利用」を擁護するという米国の信念を反映したものだと述べた。「米国はヒギンズがここで行ったように、国際法が許す限り飛行、航行、作戦行動を行う権利を守っている。中国がいかなる反対を唱えても、米国を阻止することはできない」と強調した。