夫の転勤や出産があると、女性が一時的に「キャリアを断念する」といったネガティブさがつきまといます。しかし、元テレビ東京アナウンサー・青木佐知さんの場合は違いました。夫のメジャー挑戦に、共に歩む決心をしてアメリカへ向かったのです。(全3回中の1回)
■第一印象「軽い人」から半年後にはつき合うことに
── 元テレビ東京アナウンサーの青木さんは、2009年、当時、東京ヤクルトスワローズのプロ野球選手だった青木宣親さんとご結婚されました。おふたりが出会ったきっかけを教えてください。
青木さん:夫とは、私が入社1年目のとき、東京ヤクルトスワローズのファン感謝デーの取材で出会いました。じつは、最初の印象はあんまりよくなかったんです(笑)。はじめて顔を合わせて挨拶をしてからほんの15分で、共通の知人を通して「連絡先を教えてほしい」と言われて…。仕事で知り合った相手に対してすぐ連絡先を聞くなんて、「どれだけ軽い人なの!?」とびっくりしました。
当時、テレビ局のアナウンサーはプロ野球選手と結婚することが多かったんです。だから私も周囲から、「いずれはプロ野球選手と結婚するんでしょ?」なんてよく言われていました。でも、当たり前のように決めつけられるのが嫌で、「プロ野球選手とは仕事以外でかかわりを持たない」と思っていました。だから連絡先をすぐに聞いてくるような人とは、絶対にプライベートでは会わない!とさえ考えていたんです。
── 第一印象がよくなかったのに、なぜ親しくなっていったのでしょうか?
青木さん:仕事を通して「プロ野球選手としての青木宣親」を知るうちに、野球に対してとても真剣に取り組んでいる人だと気づいたからです。いつも体のケアを怠らず、結果を出すための努力を惜しみません。自分にとって何がいちばん大切かをいつも考え、全力を尽くしていたんです。その真摯な姿にだんだん惹かれるようになって。夫はずっとアプローチし続けてくれていて、出会って半年でつき合うことになりました。