人気ロックバンド『RIZE』のベーシストKenKenが、自身のサインをタトゥーとして刻んだファンへのSNS投稿で一時的な誤解を生みながらも、迅速かつ誠実な謝罪によって大きな話題を呼んでいます。この一連の出来事は、デジタル空間でのコミュニケーションの難しさと、それに対する誠実な対応がもたらすポジティブな影響を浮き彫りにしました。特に、過去に度々「お騒がせ」の印象を持たれてきたKenKenにとって、今回のファンへの真摯な態度は、彼の人間性とそのイメージを再評価するきっかけとなっています。
ファンを巡るX上での「早とちり騒動」の経緯
今回の騒動は、2024年8月17日、KenKenの熱心なファンが自身のX(旧Twitter)アカウントに「世界一好きなベーシストの直筆サインを身体に刻みました」というメッセージとともに、KenKenのサインが彫られたタトゥーの写真を投稿したことから始まりました。このファンは投稿に「#KenKen」や「#RIIZE」といったハッシュタグを添えましたが、バンド名「RIZE」のスペルを誤って「RIIZE」と記載してしまいました。
その後、ファン自身が「#RIZEのハッシュタグミスってます ファン失格!!」と自身の投稿を引用リポストし、スペルミスに気づいて自虐的にコメントしました。しかし、KenKenはこの引用リポストが、先のタトゥーを投稿したファンと同じ人物によるものであることに気づかず、「自分の手書きのサインを、入れ墨まで入れてるやつにそんな言い方しないでください。」と、タトゥーを入れたファンを侮辱するような投稿だと誤解。さらに「ハッシュタグのミスより俺のサイン入れ墨で入れてる方がどう考えても愛がありせんか? ファン失格かどうかはこっちが選びますよって。俺がそのハッシュタグ書いてやろうか? #RIIZE」と、静かながらも怒りを滲ませたメッセージを投稿し、ファンを擁護する姿勢を見せました。
KenKenのSNS投稿。ファンとの誤解騒動で誠実な対応を見せたベーシスト
誤解発覚から一転、謝罪と感謝の応酬へ
KenKenのXでの投稿から数十分後、彼は自分が誤解していたことに気づき、事態は急展開を見せました。自身の投稿が同一人物のポストに対するものであったと認識したKenKenは、「は!やだー!恥ずかしい!書いた本人の話だったー!きゃー!恥ずかしい」とすぐに狼狽の様子をXで公開。続けて、「ぎゃー!これこそデジタルタトゥー、、、本当にごめんなさい 君はファン失格じゃない!愛してる!ありがとう!」と、自身の早とちりを認め、ファンへの謝罪と感謝の気持ちを綴りました。
さらに、最初のタトゥー投稿へのコメント欄にも「返信だけ見て書いてもうた、本当にごめんね。いれてくれてめっちゃ嬉しいよ!生きる理由が増えたよ!」と改めて謝罪のメッセージを送りました。これに対し、ファンも「めちゃくちゃファンへの愛を感じました!!ありがとうございます!!自分も夢が叶った1日でした!!一生ライブ通い続けます!」と返信。この心温まるやり取りは、多くのコメント欄で「どっちも愛だなぁ…」「なんか意味わからんけど涙出てきた 愛って尊いね」と称賛され、大きな感動を呼びました。
KenKenのこれまでの「お騒がせ」と今回の騒動の意義
KenKenはこれまでにもいくつかの「お騒がせ」報道で注目を集めてきました。2019年には大麻取締法違反の疑いで逮捕され、執行猶予付きの有罪判決を受けています。同時期にはバンドメンバーのJESSEも同様の容疑で判決を受けており、ファンの間ではKenKenをトラブルメーカーと見なす声も一部にありました。
また、つい先日には国内唯一のベース専門誌『Bass Magazine』との絶縁を一方的に宣言し、ファンからは残念がる声が上がっていました。さらに、7月28日には出演予定だったイベントがアクシデントで中止になったことをXで報告し、「まったく、なめられたもんだ。ぷんぷん」と不満を漏らすなど、近年は何かと話題を提供することが多い印象でした。
しかし、今回の「早とちり騒動」におけるKenKenの対応は、彼のイメージを大きく好転させるものとなりました。誤解とはいえ、熱心なファンを守ろうとする「ファン思い」な一面が強く伝わり、間違いに気づくとすぐに非を認め、真摯に謝罪した姿勢は多くの共感を呼びました。この一連の出来事は、KenKenが単なる「お騒がせ者」ではない、人間味あふれるミュージシャンであることを改めて示す結果となり、彼のファンに対する深い愛情と誠実さが、かえって彼自身の「株」を上げる形となりました。
参考文献:
Source link