三笠宮家瑶子さま、米訪問と独自の公務スタイル:宮内庁の懸念と家族内の波紋

日本時間8月19日、三笠宮家の瑶子さまがアメリカ・カリフォルニアでのご訪問を終え、成田空港にご帰国されました。11日(現地時間)に現地入りされた瑶子さまは、日本の芸術や文化を紹介する複数のイベントを視察されました。しかし、その活動の裏では、皇族としての振る舞いを巡る宮内庁からの注意や、ご家族内での意見の相違が波紋を呼んでいます。瑶子さまの公務に対する情熱と個性的なお振る舞いは、皇室のあり方について新たな視点を提示しています。

米国での文化・芸術振興活動

今回の瑶子さまの渡米は私的旅行と位置付けられ、特に「BACK WALL PROJECT」というアート企画にご出席されました。このプロジェクトは、瑶子さまが発起人となり、高級車や希少車を扱う日本のカーディーラー「ビンゴスポーツ」を運営する企業とコラボレーションし、芸術文化の振興と社会貢献を目的に2023年に始動しました。今夏の展示では、能登半島地震で被災した九谷焼の伝統工芸士による作品などが紹介され、復興支援の一助となるよう配慮されていました。

また、瑶子さまは、ペブル・ビーチで開催されたクラシックカーのイベントや、世界最高峰の自動車の祭典として知られる「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」なども視察されました。これらの活動は、自動車文化と日本の芸術を結びつけるという、瑶子さま独自の視点と情熱が反映されたものと言えます。

モータースポーツへの情熱と貢献

瑶子さまのモータースポーツへの深い関心は、早くから知られています。父である故・寛仁親王殿下が総裁を務められていた「東京モーターショー」の後継イベント「JAPAN MOBILITY SHOW」では、2023年から総裁に就任されました。これは、父君の遺志を継ぎ、日本の自動車産業と文化の発展に貢献したいという強い思いの表れです。

昨年7月には、スーパーフォーミュラ第4戦富士において、瑶子さまが賜杯を授けられる「第1回瑶子女王杯」が開催され、大きな話題となりました。この際、記者会見に臨まれた瑶子さまは、「個人的な希望」として「より現場の近くにいて、サーキットの熱さであったり寒さをともに感じていたい」と述べられ、モータースポーツへの純粋な情熱を示されました。日頃からインターネットでモータースポーツのニュースをチェックし、情報収集に余念がないことからも、その熱意が伺えます。今年も全日本スーパーフォーミュラ選手権で大会特別名誉総裁に就任されるなど、モーター業界に多大な貢献を続けています。

宜仁親王十年式年祭に参列された三笠宮家瑶子さま。伝統的な装いで厳かに佇むご様子。宜仁親王十年式年祭に参列された三笠宮家瑶子さま。伝統的な装いで厳かに佇むご様子。

物議を醸す「皇族らしからぬ」行動と宮内庁の対応

日々ご公務に邁進される瑶子さまですが、その一方で「皇族らしからぬ」振る舞いが波紋を呼ぶことも少なくありません。昨年8月の渡米時、瑶子さまは「BACK WALL PROJECT」関連イベントの視察中、フェラーリなどの高級車を背景にTシャツとサングラス姿で記念撮影に臨まれました。この際着用されていたTシャツに「ビンゴスポーツ」のロゴが入っていたことが問題視されました。イベントに協賛していた中国系アメリカ人実業家がSNSに写真を投稿したことで、年末に複数のメディアがこの件を取り上げました。

宮内庁は、特定の企業の「広告塔」と見なされかねないこの振る舞いを重く見て、瑶子さまに厳重な注意を与えたと報じられています。これに対し、姉である彬子さまも「皇族としての自覚が足りない」と激怒し、瑶子さまをお叱りになったと伝えられています。

このような経緯があったため、今夏の渡米については、宮内庁職員から控えるよう進言があったといいます。しかし、瑶子さまは周囲の反対を押し切る形で渡米を決行されたと見られます。「BACK WALL PROJECT」の一員として準備を進めてこられた瑶子さまは、参加を強く希望されていたようです。米国での滞在日程に、皇室にとって大切な日である終戦記念日が含まれていたことも、側近たちの対応を苦慮させました。結果として、職員が同行しないという異例の対応が取られることになったのです。

個性を象徴するヘアスタイルと家族関係の複雑さ

瑶子さまの強い個性は、外見にも表れています。最近では、ご公務に「金髪」で臨まれることも珍しくありません。特に、昨秋と今春の園遊会では和装で参加されたこともあり、そのヘアスタイルは大きな注目を集めました。昨秋の園遊会では、明るく染められた髪を一つにまとめ、両サイドにはピンク色のメッシュが施されていました。また、今春の園遊会ではメッシュはなかったものの、明るい髪色は健在でした。「第1回瑶子女王杯」でも、明るい髪色に真っ赤なセットアップをお召しになり、両耳にはゴールドのピアス、左耳の軟骨にも小さなピアスをお付けになるなど、独自のスタイルを貫かれています。

金髪にピンクメッシュのヘアスタイルで注目を集めた三笠宮家瑶子さま。個性的なファッションセンスが際立つ瞬間。金髪にピンクメッシュのヘアスタイルで注目を集めた三笠宮家瑶子さま。個性的なファッションセンスが際立つ瞬間。

一部のSNSやインターネット上では、瑶子さまの個性的なヘアスタイルを「カッコいい」と称賛する声がある一方で、「個」を重んじるような数々のお振る舞いに、心配の声も上がっています。三笠宮家では、以前から瑶子さまと彬子さまが、母である信子さまとの間で対立関係にあることが報じられており、さらに瑶子さまと彬子さまの姉妹間でも「すれ違い」が生じているともいわれています。もし、瑶子さまのこうした個性的な振る舞いが、複雑なご家族関係の中で生まれるストレス発散の側面も持ち合わせているとすれば、今後何らかのトラブルに巻き込まれないよう、周囲の温かい見守りが望まれます。

参考資料