政治ジャーナリストの田崎史郎氏が22日、TBS系「ひるおび」に出演し、自民党総裁選の前倒し要求を巡る議論で、記名投票に賛成する意向を明らかにした。総裁選挙管理委員会では、前倒しを要求した議員名の公表を検討していると報じられており、田崎氏はこの動きについて自身の見解を示した。
TBSのロゴが入った建物外観。政治ジャーナリストの田崎史郎氏が「ひるおび」に出演し、自民党総裁選の議論を展開した放送局の象徴。
国会議員を追い詰める「記名投票」の波紋
田崎氏は、自民党国会議員の現状について「前倒し総裁選に賛成する人も反対した人も大変だ」と指摘した。その理由として、「もし反対したら、石破首相の続投を支持することになり、参院選の責任を取らなくていいのかという話になってしまう」と解説。記名投票が実施され、反対した議員の名前が公表されることになれば、「かなり個々の議員が追い詰められるだろう」と分析し、記名投票自体には賛成する姿勢を見せた。この状況は、議員たちが今後の政治的立場を考慮し、慎重な判断を迫られることを示唆している。
石破政権への責任論と党内分断
一連の混乱と議員たちが追い詰められている原因について、田崎氏は「石破首相自身が作っている」と断言。「石破首相が党内の分断状況を招いているのだから、その責任を感じてほしい」と述べ、首相に苦言を呈した。
また、石破政権を支える森山裕幹事長の責任論にも言及。「石破政権が森山幹事長によって成り立っていることは広く認知されている」と指摘し、「もし森山氏が辞任すれば、他の閣僚も追随することになるだろう」との見方を示した。もし森山氏が辞任せずに政権にとどまる場合、「『責任を明らかにすると言われていたのに、辞めないってどういうことだ』と、森山氏に対して強い批判が出るだろう」と述べ、党内における森山幹事長の立場が危うくなる可能性を示唆した。
結論
田崎史郎氏の分析は、自民党総裁選の前倒し要求を巡る党内の深刻な対立と、それが個々の議員に与える圧力を浮き彫りにしています。記名投票の導入は、透明性を高める一方で、議員間の緊張をさらに高める可能性があり、石破首相と森山幹事長の責任論が今後どのように展開されるかが注目されます。党内分断の収束に向けたリーダーシップの役割が問われることになりそうです。