女優・沢口靖子(60)が、10月期のフジテレビ系「月9」ドラマで主演を務める見込みであることが報じられ、大きな注目を集めている。これまで若者向けの恋愛ドラマのイメージが強かった月9枠だが、近年はその編成方針を柔軟化しており、今回のキャスティングは新たな挑戦として位置づけられている。長年の代表作を終えた沢口が、新天地でどのような輝きを見せるのか期待が高まる。
「絶対零度」新シリーズで主演、月9枠の新たな挑戦
女性セブンの報道によると、沢口靖子が主演するとされるのは、刑事サスペンスの人気シリーズ「絶対零度」の新シリーズだ。このシリーズは、警察組織内の特殊チームが凶悪犯罪や未然に起こる事件の阻止に挑む姿を描き、過去には上戸彩や沢村一樹が主演を務め、高い人気を博してきた。今回、沢口がその主役に抜擢された背景には、月9枠の戦略的な変化がある。
テレビ関係者によると、4月クールの「続・続・最後から二番目の恋」の成功が、月9枠の編成における柔軟性を評価され、今回の異例のキャスティングが実現したという。当初は別の俳優が主演候補だったものの、「科捜研の女」の終了が業界内で広まったタイミングで、フジテレビ側から沢口へのオファーが急遽届いたとされている。これは、伝統的な月9のイメージを刷新し、幅広い視聴者層を獲得しようとするフジテレビの明確な意図を反映していると言えるだろう。
「科捜研の女」25年の歴史に幕、新たなステップへ
10月期月9ドラマ主演が報じられた女優・沢口靖子
沢口靖子といえば、テレビ朝日系の長寿シリーズ「科捜研の女」で25年もの長きにわたり主人公・榊マリコを演じ、その存在は国民的なものとなっていた。しかし、昨年放送されたシーズン24をもって、シリーズは静かに幕を下ろしたとされている。テレビ朝日側は“最終回”と明言せず、自然な形で区切りをつける方針を取ったが、局内では事実上の最終シーズンとの認識が広がっている。
シリーズ終了の背景には、京都での撮影に伴う制作費負担の増加や、近年の視聴率低迷があったとされる。放送枠の変更など、様々な対策が講じられたものの、大きな改善には至らなかった。また、沢口自身が60歳を迎える節目ということもあり、シリーズを静かに着地させたいという意向も働いたようだ。現在のところ、今後のスペシャルドラマの予定も立っていないという。
四半世紀にわたり一つの役を全うした沢口靖子。長年のキャリアで培った経験と演技力をもって、月9という新たな舞台で、再び視聴者の心をつかむ新たな代表作を生み出すことができるのか、その動向から目が離せない。
参照元
- 女性セブン
- 東スポWEB