理想とする自分に近づくためには、まず「自分とは何者なのか?」を明確にすることだ。ヒトの心の中には「コンフォートゾーン」「ラーニングゾーン」「パニックゾーン」がある。3つのゾーンのどこに身を置くと自己成長が進むのか?スポーツマンにもビジネスマンにも役立つスキルを、メンタルスキルコーチである著者が伝授する。※本稿は、清水利生『あなたの本気を結果に導くスポーツメンタルスキル』(東洋館出版社)の一部を抜粋・編集したものです。
● 「自分とは何者なのか?」を 明確にするインサイドルール
まず自分が選手である前に、人としてどのような人間になりたいのかを明確にしましょう。これを「人間性」と表現する人もいます。
「どんな選手になりたいか?」ではなく、「どんな人でいたいか?」を考えてみてください。
最初は苦労する人もいるでしょう。しかし、この目指す人間性の方向が定まると、「自分とは何者なのか?」が明確となり、進むべき道の光が見えたような気さえしてきます。
それを「ミッション」と呼んでいますが、ミッションを明確に設定しておけば、競技関係なく、自分らしさがつくられるため、モチベーションが保ちやすくなります。
そして、その人間性を得るために日々意識する自分との約束が「インサイドルール」なのです。
このインサイドルールを守っていくことによって「自分はこういう人間なんだ」「今日も自分らしくできている」と、プラスの感情が積み重なりやすくなります。
私のミッションは「人の役に立つ人間でいる」ことです。
そのための私のインサイドルールはこちらです。
「仕事に情熱を持つ」
「白黒はっきり決断する」
「受け身にならない」
「自分が手を汚す時間をつくる」
競技での目標ではなく、「自分が人としてどういった人間でありたいか」という内面的なルールにしておくのがポイントです。
選手によって、いろいろなミッションがあります。「成長し続ける」「夢を語れる」「優しい人」「現状に満足しない」。みんな内面ではさまざまな思いがあり、生き方があります。ここに良い悪いの評価やこうしていないといけないという決まりはありません。
自分がこれまで影響を受けた人や、反面教師になってくれた人、他人の生き方を学び、自分の生き方が見えてきます。
このインサイドルールは、守っていても誰かに評価されるものではありません。逆に破っても、誰かに怒られることもありません。
自分が自分らしい内面に近づけていることで、肯定できるポイントを築くことにつながります。「自分はどういう人間になりたいんだっけ?」と悩んでしまっている選手には、特におすすめしているスキルです。
● 心の中にある 3つのゾーンを意識する
自分のルールを自分で決めるため、「これでいいや」と、ルールがつい甘くなってしまう人も中にはいます。
自分の心の中には「コンフォートゾーン」「ラーニングゾーン」「パニックゾーン」があります。メンタルスキルではよく使われる用語です。