中国、外国メディアを厳格監視 強制退去、車両で「護送」も


 
 2日午後、時事通信中国総局が入る建物は、記者の出入りが禁じられ、周囲では当局者が見回りを行った。建物は各国首脳が集まる天安門広場から3キロほど離れており、パレードの様子が直接見える位置にはない。しかし、当局者は総局内にも立ち入り、窓の状況などを細かく確認した。

 記者の1人は行動に大幅な制約が課されることを見越し、1日から総局に近いホテルに移動して仕事を続けた。ところが2日午後、ホテル側から「建物が封鎖されるので1時間以内に退去しろ」と一方的に告げられた。通告を受けなかった宿泊客もおり、外国人記者のみが「排除」の対象になったとみられる。

 このホテルのロビーには北京市公安局の複数の要員が待機しており、移動先や取材予定について尋問してきた。急きょ予約した新たな宿泊先を伝えると、黒塗りの当局車で「護送する」と説明。当局者2人が記者を車の後部座席に乗せ、数キロ離れた宿泊先まで送った。そのうち1人は、記者が個室に入るまで付き添った。

 別の記者は自宅に突如当局者が姿を現し、行動を確認された。訪問前に電話があり、昼食に出たいと訴えると、「家にいろ」と制止された。 



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