サッカー元女子日本代表のエースとして、2011年のFIFA女子ワールドカップ優勝に貢献した澤穂希さん(47)が、テレビ東京の人気番組「二軒目どうする?~ツマミのハナシ~」に出演し、自身の8歳になる愛娘へのユニークな教育方針について深く語りました。世界を知るトップアスリートとしての経験が、どのように子育てに生かされているのか、その厳しさと愛情が詰まった哲学に注目が集まっています。
澤穂希氏の教育方針:6歳での海外挑戦と親の決意
澤さんは2015年に、現福島ユナイテッドFCの副社長である辻上裕章氏と結婚し、現役を引退。現在は一児の母として、家庭と向き合っています。米国でのプレー経験も豊富で、世界一の栄光を知る澤さんは、娘に対しても「厳しい」と自身の教育スタイルを明かしました。その象徴的なエピソードが、娘がまだ6歳の時に単身でアメリカへ渡航させ、現地の学校に通わせた経験です。
澤さん自身も娘の滞在中には米国にいましたが、娘は途中から現地の学校に一人で加わる形となりました。当然ながら、慣れない環境での生活は幼い子供にとって大きな負担となり、「行きたくない」「泣き出した」と学校を拒む娘の姿があったといいます。朝8時から午後4時まで、期間限定で送り出された娘の涙に、親として心を痛めながらも、澤さんには揺るぎない信念がありました。
困難を乗り越えた経験とその価値
「もしそこで『いいよ』と言ってしまったら、今後彼女の人生で何か困難にぶつかった時に、『お母さんに言えば何とかなる』と思ってしまうのが嫌だった」と澤さんは語ります。「お母さんが全部解決してくれると思われるのが嫌だった」という強い思いから、澤さんは涙をこらえながら娘を学校へ送り出し続けたのです。この親の決意に応えるように、娘は最終的に最後までやり遂げ、無事に帰国しました。このエピソードを聞いたMCの元TOKIO・松岡昌宏さんは「すげえ。女版星飛雄馬だ」と感嘆の声を上げました。
澤穂希氏、娘の海外留学経験を語る
澤さんは、親として子供の心配は尽きず、時に助けてしまいたくなる気持ちがあると認めつつも、「でもこの経験は絶対いつか彼女が大人になった時に、『あの経験があったから』と思ってほしいなと思って」と、その経験が娘の将来にとってかけがえのない財産となることを願う気持ちを強く述べました。困難な状況を自らの力で乗り越えることの重要性を、幼い頃から教えてきた澤さんの教育哲学が垣間見えます。
将来への願いと親の葛藤
松岡さんが澤さんの「志が高い」と評価する一方で、澤さんは苦笑いをしながら「だけど、また行こうねって言ったら、行きたくないって言う」と、子供らしい正直な反応を明かしました。それでも、「いつかまた行ってくれる時があれば」と、娘の将来の可能性に期待を寄せている様子でした。子供の成長を願う親心と、時に厳しさを持って接することの難しさ、そしてそこから生まれる葛藤がリアルに語られ、多くの親世代からの共感を呼ぶでしょう。
澤穂希さんの教育哲学は、単なる厳しさではなく、子供が将来、自立して困難に立ち向かう力を育むための深い愛情と信念に裏打ちされています。この経験が、彼女の娘の人生において、どのような形で実を結ぶのか、今後の成長が楽しみです。
参考文献
- テレビ東京「二軒目どうする?~ツマミのハナシ~」2025年9月6日深夜放送
- Yahoo!ニュース (2025年9月7日). 澤穂希さん、娘の教育語る 6歳で渡米経験も「行きたくないって言って…」涙こらえ「行ってらっしゃい」. https://news.yahoo.co.jp/articles/ceeff4b71912b971fa720345c80ae2d936e87d5a
- Sponichi Annex (2025年1月6日). 【写真あり】澤穂希さん 夫・辻上裕章氏、愛娘との「家族時間」仲良し3ショット. https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2025/01/06/kiji/20250106s00041000069000c.html