中国、北朝鮮への関与強化で制裁緩和求める 貿易交渉にらみ北カードで牽制も

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北朝鮮北部両江道の白頭山に登った金正恩朝鮮労働党委員長(中央)(朝鮮中央通信=共同)

北朝鮮北部両江道の白頭山に登った金正恩朝鮮労働党委員長(中央)(朝鮮中央通信=共同)

 【北京=三塚聖平】ロシアとともに対北朝鮮制裁の一部緩和を求める決議案を提案した中国は、6月には習近平氏が国家主席として14年ぶりに訪朝するなど北朝鮮への関与を強化している。後ろ盾としての存在感を再び増す中で、対北制裁の緩和を求める場面が目立つ。最初の山を越えた米国との貿易協議が今後も続くことから、北朝鮮を外交カードとして米国を牽制(けんせい)する狙いも透けてみえる。

 中国外務省の耿爽(こう・そう)報道官は17日の記者会見で「現在、朝鮮半島情勢は重要で敏感な時期にあり、政治解決の喫緊性はより高まっている」と指摘。その上で「国際社会は得難い対話の勢いを続けさせ、朝鮮半島が再び緊張対立に陥るのを防ぎ、情勢の深刻な悪化を避けるべきだ」と決議案の意義を訴えた。

 中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報も「“クリスマス危機”の可能性が増している」と事態の深刻さを強調。制裁緩和という北朝鮮の呼びかけに米国が応じなければ、朝鮮半島情勢が制御不能になるとの見方を伝えている。

 一時関係が悪化していた中国と北朝鮮は、昨年3月に金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が北京を訪れて習氏と会談したことを機に、一気に接近を始めた。表向き中国は、安保理の制裁決議を順守しているという姿勢をアピールするが、水面下では制裁履行が緩んでいるという指摘もある。

 中国が対北制裁緩和にこだわる背景には米国との対立がある。米中両政府は貿易協議で「第1段階」の合意に達したが、今後も「第2段階」の協議が予定されている。紆余曲折(うよきょくせつ)も予想される中で中国としては交渉カードをそろえておくに越したことはなく、自らが影響力を強める北朝鮮の存在は米国への交渉材料になるものとみられる。

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