前橋市政を揺るがせた「ホテル密会」問題は、前橋市の小川晶前市長(42)の辞職、そして元秘書課長(54)への懲戒処分へと発展しました。この問題は、市民の信頼を大きく損ね、来年1月には出直し市長選が予定されるなど、その影響は広がりを見せています。小川前市長は男女関係を否定しているものの、渦中の人物たちの動向に注目が集まっています。
前橋市長辞職と「ホテル密会」の経緯
小川晶前市長は、元秘書課長との「ホテル密会」が発覚して以来、その男女関係を否定し続けていました。しかし、市政の混乱が収まらない中、11月27日に市長を辞職するに至りました。この辞職に伴い、前橋市では来年1月に「出直し市長選」が実施されることが決定しています。現在、小川前市長は自身の出馬・不出馬の意思を明確にしておらず、その今後の対応が焦点となっています。
前橋市長を辞職した小川晶氏
元秘書課長への懲戒処分とその波紋
一方、「密会の相手」とされた元秘書課長には、12月9日付で前橋市から停職6か月の懲戒処分が下されました。懲戒処分の理由は、小川前市長とのホテル密会を10回以上繰り返したことで、市民の信頼を著しく損ねたためとされています。これと同時に、元秘書課長が12月末日をもって依願退職することも明らかにされました。
元秘書課長は、弁護士を通じて市議会に対し、ホテルの使用について「浅はかな考えだった」と反省の弁を述べつつも、「公務や私生活の相談に乗っていた」として男女の関係を否定しています。また、この騒動の「最大の被害者」と目される彼の妻が「市長を訴えることは考えていませんし、謝罪も望んでおりません」「一日も早く平穏な生活を送りたい」と異例のコメントを発表したことも、記憶に新しい出来事です。
騒動の核心:食い違う証言と周囲の反応
この市政の大混乱を招いた元秘書課長とは、一体どのような人物なのでしょうか。「週刊新潮」による取材では、彼を知る人物たちの証言からその素顔が明らかになっています。特に注目されるのは、10月2日に前橋市議会で開かれた2度目の非公開説明会での一幕です。
市政関係者によると、この説明会には元秘書課長の代理人弁護士が参加し、彼からのメッセージとして「市長と話す場所の選定を誤ったので不信感を与えてしまった」「私が不適切な場所を思いついてしまった」などと読み上げられました。つまり、ホテル密会は元秘書課長の発案であると説明された形です。しかし、この説明に対し、彼を知る多くの議員や職員は「変なメッセージだ」と感じたといいます。彼らは、元秘書課長が「ホテルに行こう」などと提案するタイプではなく、市長の権威に逆らえなかった「被害者」であるとの同情的な見方を示しているのが現状です。
騒動の行方
前橋市長の辞職、元秘書課長への懲戒処分、そして出直し市長選の実施と、一連の「ホテル密会」問題は依然として前橋市政に深い影を落としています。関係者間の食い違う証言や、それぞれの思惑が絡み合う中で、この騒動が最終的にどのような結末を迎えるのか、市民の関心は引き続き高いままです。
参考文献
週刊新潮. (2025年12月12日). 「ホテル密会」発覚から3カ月余り 前橋市長が辞職、元秘書課長は停職6カ月の懲戒処分に. Yahoo!ニュース.





