aespa紅白出場、きのこ雲ランプ騒動の波紋とNHKの対応

12月17日、NHKは定例会見で、大みそかに放送される『第76回NHK紅白歌合戦』に韓国の4人組ガールズグループ「aespa(エスパ)」が出場することに変更がないと発表しました。しかし、過去の「きのこ雲ランプ」に関する騒動が再燃しており、NHKの対応には一部で疑問の声が上がっています。この問題はSNS上で大きな議論を巻き起こし、グループの紅白出場に対する世間の注目を集めています。

NHK、aespa紅白出場を正式発表

NHKの山中啓雄メディア総局長は、aespaの所属事務所と連絡を取り、「原爆を揶揄する意図はなかったと確認している」と説明しました。これにより、aespaは予定通り紅白歌合戦に初出場する運びとなりました。2020年に現実と仮想世界をコンセプトにデビューしたaespaは、世界各国で高い人気を誇り、今回の紅白出場はファンにとって待望のニュースでした。19日には、紅白で披露する楽曲も発表され、パフォーマンスへの期待が高まっています。

「きのこ雲ランプ」騒動の再燃

aespaの紅白出場が決定して以降、過去の騒動が再びクローズアップされています。中国人メンバーのニンニンさんが2022年5月、ファンクラブ向けアプリに「かわいいライト買ったよ」と投稿した写真に写っていた卓上ランプが、原子爆弾によって生じる「きのこ雲」のような形をしていたため、一部で物議を醸しました。この騒動は、aespaの紅白出場決定を機にSNSで再燃し、グループの紅白出場停止を求めるネット署名が14万筆に迫るなど、異常な事態に発展しました。

aespaのメンバー4人aespaのメンバー4人

星野源との対応の差に疑問の声

NHKの対応については、X(旧Twitter)上で疑問を呈する声が多数上がっています。「ようわからん理由で星野源は曲変えられたのに、なんでaespaとかいう謎のグループはそのまま紅白出られんの?」「去年の星野源との対応の差よ」といったコメントが散見され、昨年の星野源さんの楽曲変更騒動との“対応の差”に納得がいかないとする意見が見られます。星野さんは2024年の紅白で、当初予定していた2013年発表の楽曲『地獄でなぜ悪い』が、2022年に性加害疑惑が取り沙汰された映画監督・園子温氏の同名映画主題歌であったため、SNSでの批判を受け、『ばらばら』に変更しました。星野さん自身に問題があったわけではなく、いわば巻き添えのような形でしたが、公式サイトでは紅白制作チームとの協議の上での結論であったと明かされています。今回のaespaの件では、事務所からの「原爆を揶揄する意図はなかった」という説明を受けて出場変更しない判断が下されたものの、NHKが反対意見を無視して出演を決めたような印象を持つ人もいるようです。

事務所の沈黙と戦後80年への懸念

本誌「SmartFLASH」が11月にaespaの所属事務所の日本法人「SM ENTERTAINMENT JAPAN」に“きのこ雲ランプ”投稿の意図を尋ねた際、回答は得られませんでした。騒動後の事務所の対応も波紋を呼んでいます。NHKと事務所の間ではニンニンさんが投稿した卓上ランプの件に関してやり取りがあったようですが、事務所はこの件について公には説明せず、“沈黙”が続いています。2025年は戦後80年という節目の年であり、広島県出身の有吉弘行さんと綾瀬はるかさんが司会を務めることから、紅白歌合戦は例年以上に注目を集めています。戦後の節目の年に、原爆を想起させる投稿で物議を醸したアーティストが、何の説明もないまま出場することに、モヤモヤする人も少なくないのかもしれません。

大みそか、aespaがどのようなパフォーマンスを見せるのか、そしてこの騒動が視聴者にどのような影響を与えるのか、引き続き注目が集まります。

参考文献

  • SmartFLASH. 「aespa紅白出場、きのこ雲ランプ騒動にNHKが説明も「星野源との対応の差よ」と疑問の声」(Yahoo!ニュース)