年末年始に実家に帰省する人も多いことでしょう。離れて暮らす親が高齢になり、もしもの病気や介護、万が一の死亡といった事態がそろそろ心配というケースも少なくありません。もしものときには、突然子どもが親のお金の管理を迫られることもあります。
【どちらに該当?】医療機関の受診には「マイナ保険証」と「資格確認書」の2パターンがある
帰省は、そのような事態に備えて実家の状態や親のお金のことを確認する機会にもなります。この機会に確認しておきたいポイントを紹介します。
■ID関連の保管場所は把握しておきたい
病気やけがで病院を受診するときや行政の手続きをするときなどに必要なIDは、親が高齢になったら、いざというときに備えて家族も保管場所を把握しておきたいものです。
使用頻度が高いのは健康保険証、マイナンバーカード、年金手帳などですが、健康保険証は12月2日以降、原則としてマイナ保険証へ移行しています。
マイナンバーカードを持っていない場合やマイナ保険証の登録をしていない場合には、代わりに「資格確認書」が発行されています。親の健康保険証がマイナ保険証または資格確認書のどちらに移行しているのかも確認しておくとよいでしょう。
75歳以上で後期高齢者医療制度に加入している人には、2026年7月末までの特例としてマイナ保険証の登録があっても、資格確認書も発行されています。
お金の管理で特に重要なのが、預金口座です。預金通帳やキャッシュカード、届出印の保管場所を確認しておきましょう。万が一、親が介護状態や認知症などになり、意思表示が難しくなったときには預金口座が凍結され、家族でもすぐにはお金を引き出せなくなります。
本人の生活費や入院費用などのために必要な場合には、家族が銀行の窓口で本人確認や事情の説明をしたうえで引き出せることが多いですが、そのときにも預金通帳やキャッシュカードなどが必要です。引き出せる場合でも、原則30万円までなどの上限が設けられている銀行もあります。






